蛯原友里さんが登壇「育児を取り巻く環境がより良く優しいものになってほしい」『日本橋 母乳バンク』がリニューアル!
LEE では、「日本橋 母乳バンク」の1周年記念、国内2つ目の母乳バンク「日本財団母乳バンク」の開設と、2度に渡って母乳バンクについて紹介してきました。 2020年9月に開設された「日本橋 母乳バンク」が先日リニューアルし、記念式典が行われました。クラウドファンディングで集まった2400万円以上の支援金から新機器を導入し施設面積も2倍に拡張、さらなるキャパシティアップに対応できるようになりました。 式典には日本母乳バンク協会の代表理事である水野克己先生、「日本橋 母乳バンク」の設立をサポートしたピジョン株式会社の北澤憲政社長も登壇。トークセッションでは実際にドナーミルクを利用した2家族が参加し、ドナーミルクを利用したきっかけや使ってみた感想など、リアルな声を伝えてくれました。さらに蛯原友里さんも登場し、祝辞を述べました。蛯原さんの長男の主治医が水野先生だったことをきっかけに日本母乳バンク協会を知り、クラウドファンディングへの協力、蛯原さんが手がけるブランド『KIHARAT』の授乳ケープにもなるキャミソールを協会に寄付するなどし、活動を支援してきました。
ドナーミルクは、小さく生まれた赤ちゃんにとっての“薬”のようなもの
式典では、まず水野先生からドナーミルクの有効性と母乳バンクの意義についての講演が行われました。 基本知識になりますが、母乳バンクは、母親の体調が悪い・十分な母乳量が出ない場合などに、寄付された母乳を低温殺菌処理して安全な「ドナーミルク」として提供する施設のことを言います。日本では、2020年9月にピジョン株式会社の全面サポートにより「日本橋 母乳バンク」が開設。ドナーミルクの必要対象となるのは、早産児・体重が1500g未満(極低出生体重児)で生まれた子どもです。早産児は日本では20人に1人の割合ですが、極低出生体重児は全国で5000人程度。出生数は減っているにも関わらず、早産児・低体重児の割合は変わっていません。 「早産、極低出生体重児は、体の機能が未熟なうちに胎外で生活するため、さまざまな病気にかかるリスクがあります。ミルクは体や腸への負担が大きく壊死性腸炎などのリスクが高くなりますが、生後早期に母乳を腸に届けることで病気を減らすこができます。小さな赤ちゃんにとって母乳は“薬”のようなものですね」(水野先生)