マイナンバー制度が開始 個人情報を守るために必要なことは?
「マイナンバー占い」も?
高橋さんは「不正なサイトを設けてマイナンバーを入力するよう求める手口のほか、『マイナンバーを利用して税の還付を受けるには口座番号と暗証番号が必要です』などと嘘を書き、マイナンバーそれ自体ではなく銀行の口座番号や暗証番号を盗もうとする手口も考えられます」と指摘する。 2017年から始動予定のインターネット上の行政サービス「マイナポータル」の偽サイトなど、マイナンバーを使ったサービスを装うサイトが作られることは十分考えられる。そのほか、例えば「マイナンバー占い」など、一見制度とは関係のない面白そうなサービスを装って個人番号や氏名などの個人情報を入力させようとするサイトにも注意が必要だ。
気をつけるべきことは
国民全員に配布されるマイナンバー。個人情報を守るために、何に気をつければいいのか。 大前提としては、役所や勤務先の手続きに必要なとき以外、他人に「マイナンバーを教えてほしい」と求められても絶対に教えないことだ。マイナンバーの通知カードや個人番号カードを受け取ったとき、twitterやFacebookなどのSNS、LINEなどにマイナンバーや個人番号カードの写真を掲載してしまったり、インターネット上で巧妙に個人番号を聞き出そうとするサービスに騙されて番号を入力したりしてはならない。 その上で高橋さんが対策として挙げるのは、一つは詐欺の手口を知っておくこと。「銀行のネットバンクではサイト上に詐欺の注意喚起が大きく書かれているように、官公庁のサイトでも『メールでマイナンバーを伺うことはありません』などの忠告が書かれている。騙されないために警告に目を配り、そのときどきの詐欺の方法や特徴を事前によく知っておくのが大事です」 また、マイナンバーを利用してe-Taxで納税するなどの必要性からパソコンにマイナンバーを保存しておく場合、そのパソコンがウイルスに感染すればマイナンバーやパスワードなどのさまざまな個人情報が盗まれかねない。「パソコンのOSのバージョンやウイルス対策ソフトを最新の状態にし、セキュリティーの高い状態を守っておくのが大切です」 (安藤歩美/THE EAST TIMES)