IBF世界ミニマム級王者・高山勝成 近大でスパーリング調整
IBF世界ミニマム級王者・高山勝成 近大でスパーリング調整 THE PAGE大阪
日本ボクシング史上初の4団体制覇を果たしたIBF世界ミニマム級王者の高山勝成選手(32=仲里)が「近畿大学」(東大阪市)のボクシング部道場で部員とスパーリングを行った。これは今月27日、大阪で行われる「IBF世界ミニマム級タイトルマッチ」に向けての調整のためで、迫力あるパンチを繰り出し、気合十分だった。しかし、「今、減量がきつくて、疲労はピーク。ここ3週間が頑張り時です」と、高山選手は冷静に語った。
世界王者はただ一人最強であること
高山選手は、大阪出身。2000年10月にデビューし、翌01年ライトフライ級新人王獲得。若干19歳で世界ランカーに勝ちWBAミニマム級4位にランクイン。2005年4月、WBC世界ミニマム級チャンピオンに。さらに06年11月、WBAミニマム級暫定王者決定戦に勝利し、その後も別の2団体のチャンピオンに輝いた。 第19代日本ミニマム級王者。第10代WBC世界ミニマム級王者。元WBA世界ミニマム級暫定王者。第19代・第21代IBF世界ミニマム級王者。第15代WBO世界ミニマム級王者と、日本人として初めて4団体を完全制覇したことで知られる。軽快なリズムで次々とパンチを繰り出すスピーディーなファイターだ。通算戦績は37戦29勝(11KO)7敗1無効試合。 全てのボクサーの憧れであり目標である世界チャンピオンだが、これは4つの団体に1人ずついる。WBC(世界ボクシング評議会)、WBA(世界ボクシング協会)、IBF(国際ボクシング連盟)、WBO(世界ボクシング機構)と、計4人だ。 「世界王者はただ一人最強であること。僕はそれを目指し、4団体制覇することが本当の世界チャンピオンであると考え、4団体制覇を目標に定めました。歴代の日本人選手で、これら4団体のタイトルを制覇した人はいません」と、高山選手は語る。
ボクシング部員とスパーリングも不調ぶり露呈
そしてこのほど、近大ボクシング部でスパーリングを行い、4選手を相手に計10ラウンドをこなした。1R3分のスパーリングでは、トレーナーやコーチらから、そのつど声援が飛んだ。 「ジャブをほぐして!」 「ナイスジャブ、いいね」 「左、左!」 「OK、フックー!いいね」 スパーリングの相手を務めた近大2回生の部員は「かなりパンチが重いです。見えにくくて、ロックしても、もう1回、押し込んでくる」と、感想を述べた。しかし、終盤には足がもつれるなど、高山選手は不調ぶりを露呈してもいた。