阪神・木浪「よっしゃー、満塁で回ってきたと」 満塁男本領2点打&ダメ押しの押し出し 五輪金・鏡のエールに応えたV打
「阪神4-1中日」(3日、甲子園球場) “満塁男”は難敵相手にも健在だった。積極的な打撃で阪神・木浪が大車輪の活躍。亜大の1学年後輩でもある高橋を援護し、勝利を導いた。 【写真】お立ち台は大学の先輩後輩コンビ 2人の姿があまりにもほっこり 「よっしゃー、満塁で回ってきたと思いました」 得意な場面は1打席目から巡ってきた。二回無死満塁。「みんなつないでくれたので、何とかここで遥人を楽に投げさせようと」。相手は試合前まで11勝2敗、防御率0・98をマークしていた高橋宏。「全部ボールがいいので。真っすぐでいかないといけないと思っていた。初球いくと決めていた」と腹をくくった。 初球、高めに浮いた156キロ直球を逃さず左前へ。2点の先制に成功し、「割り切っていけたので。いい結果になってよかった」とうなずいた。勢いは止まらず、七回先頭でも右腕の初球、153キロ直球を右翼フェンス直撃の二塁打に。貴重な追加点を呼んだ。 八回1死満塁は押し出し四球で4点目。満塁機では13打数7安打、打率・538、14打点と驚異の数字を残しており、岡田監督も「下位で点を取れるのはすごく大きいですね」とたたえた。 「守備から入っていきたいと思っていた」と木浪。初回先頭からいきなり2者連続でゴロをさばくなど、守備機会が多かった。その中でも丁寧にこなし、「いい流れになって打つ方にもいけた」と打撃につなげた。 この日のファーストピッチセレモニーには、パリ五輪のレスリング女子76キロ級で金メダルを獲得し、木浪ファンを公言している鏡優翔が登場。金メダリストのパワーをもらい、そのエールに応え、木浪は「いい思い出になればいいなと思います」と語った。 お立ち台では隣で話す高橋の様子に「モゾモゾしてかわいいなと思いました(笑)」と思わず笑顔。“亜大コンビ”で導いたうれしい1勝だった。「いつも変わらず一戦一戦勝つだけなので。明日も勝ちたいと思います」。勝負強いバットで、望みをつないでいく。