トランプ一族のDeFiプロジェクト、「Aave」上でのサービス立ち上げ提案
ガバナンスフォーラムに提案
米前大統領で2024年大統領選の候補者であるドナルド・トランプ(Donald Trump)氏とその家族が関わる暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLF)」が、DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォーム「Aave(アーベ)」のガバナンスフォーラムに提案書を10月9日提出した。 「WLF」はガバナンスフォーラムにて、「アーベ」上でのサービス立ち上げを提案している。 同提案では見返りとして、アーベを管理するAaveDAOが、「WLF」の生み出すプロトコル手数料20%と、プロジェクトのガバナンストークン「WLFI」の供給量7%を受け取れることになっている。 「WLFI」トークンは発表当初「譲渡不可」と説明されていた。しかし今回の提案では、「WLF」の流動性に参加する報酬としてトークンを受け取れるユーザーインセンティブがあると記されている。 また、同提案で「WLF」はまず、イーサリアム(ETH)、ラップドビットコイン(WBTC)、ステーブルコインのUSDCとUSDTの入金を許可することも明らかにした。 「WLF」はまず、ETHとWBTCにステーブルコインの流動性を提供することを目指し、特に新規DeFiユーザーの獲得に重点的に取り組むとしている。 「WLF」は将来のビジョンとして、イーサリアムのメインネットでは互換性のない資産をオンボード化することを想定しており、伝統的な金融および機関投資とのつながりを最大限に活用するとしている。 トランプ氏の公式DeFi(分散型金融)プロジェクトとされる「WLF」に関する情報は、少しずつ明らかになってきている。 米コインデスク(CoinDesk)が9月4日入手したホワイトペーパーによると、DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォーム「WLF」には、DeFiプラットフォーム「アーベ(Aave)」とイーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上に構築された「信用口座システム」が含まれ、分散型の借入と貸付を促進すると記されていた。 また9月17日にはWLFの独自トークン「WLFI」のトークノミクスも公開。 「WLFI」のトークノミクスは、規制の不確実性を考慮し、参加を認定投資者のみに限定され、63%が一般向けに販売され、17%がユーザーへの報酬、20%がチームの報酬として分配予定とのことだ。 なお「WLFI」保有者は「WLF」の開発ロードマップの変更についての投票に参加可能だ。 9月30日(UTC)には公式ウェブサイトにてKYC(本人確認)手続きが開始されている。
あたらしい経済編集部