まぶたが下がる「眼瞼下垂」治療を医師が解説 手術後の合併症のリスクはある?
眼瞼下垂治療で後悔しないために! 手術後に合併症の心配は?
編集部: 術後合併症など、注意する点などありますか? 中林先生: 術後は「ダウンタイム」と呼ばれる期間があり、腫れや内出血がしばらく続きますが、徐々に自然な状態になっていくので心配する必要はありません。そのほかには、ドライアイや、眩しさを感じる方もいらっしゃると思います。 編集部: 術後はどんなことに気をつけたら良いですか? 中林先生: ほかの多くの手術と同様に、術後は医師の許可があるまでは飲酒や入浴など、血行を促進してしまう行為はお控えいただいています。シャワー浴は大丈夫です。 また、あまり目を酷使しないように、テレビやパソコン、スマートフォンなどを長時間見ないようにお願いしています。当院の場合は、4週間はコンタクトレンズの着用を控えるようにお伝えしています。 着脱の際に、瞼を引っ張るので、縫い合わせていた糸が外れてしまうなどのリスクがあるためです。 編集部: それは怖いですね。 中林先生: 「瞼を引っ張ることで糸が切れてしまう」というのは、術直後だけのリスクではなく、術後数年~数十年経っても起こりうるので、常に注意していただきたい点です。 個人的には、コンタクトレンズの着脱や、花粉症などで目を擦る動作なども、同様に気をつけていただきたいですね。 編集部: 最後に、MedicalDOC読者へのメッセージがあればお願いします。 中林先生: 眼瞼下垂は、なんとなく「歳だから」「病気なわけじゃないから」と、気になりながらも放置している方も多いと思いますが、一定の基準を満たせば、保険適用で治療することができます。 たるんだ瞼を治療すると、視野も広がってQOL(Quality of Life:人生の質)も向上します。デリケートな部分ですので、手術する医療機関を決める際には、その医療機関や担当医師の手術件数などを確認し、実績のあるところで治療するようにしましょう。