作業効率上昇しケガ減少...米アマゾン新技術、配送変えるフィジカルAIとは【WBS】
アマゾンが目指す配送改革
ロボット技術とAIの融合である「フィジカルAI」。アマゾンはこのフィジカルAIを最大限に活用した新たな物流配送センターをアメリカのルイジアナ州に稼働させることも発表しています。 この施設はアメリカンフットボールの競技場55個分の広さがあり、アマゾンでも最大規模の施設となります。施設で使うロボットの台数は今までの10倍に増やし、徹底的な効率化を図ります。アマゾンのロボット開発責任者であるブレイディ氏は「最先端の配送センターでは“フィジカルAI”がすべての過程に組み込まれる」と強調しています。 一方でAIによる自動化には人間の仕事が奪われるとの懸念もあります。しかしアマゾンはこの施設がフル稼働した後は、従来の施設と同じ水準の2500人程度の従業員を雇用すると発表しています。 またロボットのメンテナンスなど高度な技術を持つ人材が必要となるため、従業員にそうした資格の取得を無償でサポートするプログラムを既に導入しています。アマゾンはグループ全体で150万人以上の雇用を抱えるマンモス企業でもあり、労働者が不安にならないようにAIとロボットの活用は慎重に進めているようです。 最も人手不足が深刻な日本ではこうした不安は比較的小さいとみられ、フィジカルAIは今後より注目されそうです。 ※ワールドビジネスサテライト