WBOAP王者の保田克也「すごい楽しみ」 東洋太平洋王者の宇津木秀「ただただ保田選手に勝ちたい」 ともに王座統一戦の前日計量クリア
プロボクシングの東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック(AP)ライト級王座統一戦(東京・後楽園ホール)の前日計量が20日、東京・文京区のblue-ing!で行われた。WBOAP王者の保田克也(32)=大橋=はリミットより100グラム軽い61・1キロ、東洋太平洋王者の宇津木秀(30)=ワタナベ=は61・0キロでともに1回でパスした。 計量後の写真撮影を終えると両者はともに両手でがっちりと握手を交わし、健闘を誓い合った。保田は「コンディションはばっちり。宇津木くんは何でもできるタイプなんで、どうきても対応できるような準備はしてきました。僕もチャンピオンですけど、挑戦者のような立場で、すごい楽しみです」と下馬評は不利だと語った。 7月に後楽園ホールで、同級3位だったプレスコ・カルコシア(フィリピン)に8回KO勝ち。3度目の防衛に成功した。世界ランキングはWBO6位まで上昇。世界初挑戦を見据えて、地域タイトル3冠を目指している。強くなっている実感については「練習ではものすごいあるんですけど、試合ではまだ出せていない」と自己分析。「今までは練習でやってきたことを10%、20%しか出せていない。せめて70%、80%は出したい」と意気込んだ。 対する宇津木は「ただただ保田選手に勝ちたい。ベルトを取りにいくというよりも、保田選手に勝ちにいきます。すごく強いイメージがある。強い選手に勝っていきたい」と闘志を燃やした。7月に後楽園ホールで初防衛を目指していた王者の鈴木雅弘(角海老宝石)に挑戦し、5回TKO勝ち。再戦で鈴木を再び破り、王座を獲得した。 初防衛戦が統一戦となったが、9月には2日から7日まで、米ネバダ州ラスベガスで初の米国合宿を敢行。WBC世界スーパーライト級王者のアルベルト・プエジョ(30)=ドミニカ共和国=や全米13連覇のアマチュア王者らと拳を交えた。「世界の壁を感じた。まだまだここで止まっている場合じゃない。ここからが世界に向けてのスタート。来年は世界のベルトも狙っていきたい」とさらに上を目指す。 所属ジムの先輩で「兄貴」と呼んで慕う元WBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(30)が、今回もサブセコンドに入るといい「めちゃめちゃ心強いですね。戦略的なことを言われている。『お前なら勝てる。いつも通りのボクシングをすれば大丈夫』と言ってくれている」と自信を持ってリングに上がる。
興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で午後5時45分から独占無料生配信される。プロ戦績は保田が15戦14勝(9KO)1敗、宇津木が15戦14勝(12KO)1敗。(尾﨑陽介)