SNSから受ける影響、プラスマイナスどちらが多いか
SNSは何かと悪者にされがちだが、多くの人が毎日、SNSに投稿したり見たりして楽しんでいる。ほんとうにそんなに悪いものなのか。アンケート調査で意外な事実が判明した。 カウンセリングや結婚相談所事業などを展開するTrinity quest(トリニティ クエスト)は、SNSを日常的に使う人を対象に、SNSで受ける影響に関するアンケート調査を実施した。対象者は、日本在住の男女2000人のなかから、SNSを日常的に使う1017人。およそ半数をやや超える人たちが、日常的にSNSを使っていることになる。 さてその人たちに、SNSを使っていて何らかの影響を受けたかを尋ねたところ、もっとも多かったのは「とくに影響は受けていない」(約45パーセント)だった。続いて、「良い影響も悪い影響も同じぐらい受けている」(約28パーセント)、「良い影響を多く受けている」(20パーセント)、「悪い影響を多く受けている」(約7パーセント)の順となった。 悪い影響を受けそうな投稿に他人の「リア充」アピールがあるが、実際のところ、SNSで他人が成功している投稿を見たときの印象は、「とくに何も感じない」が約60パーセントで最多だった。次に「劣等感を感じる」が約10パーセントで続くが、「自分に自信が持てる」がほぼ同じ割合で並んでいる。「嫉妬する」(約9パーセント)という強いネガティブ感情は約9パーセントにとどまった。 この結果が示唆しているのは、SNSを日常的に利用している人のおよそ半分は、それほど真剣に見ていないということだろう。玉石混淆のメディアであることを理解して、その上で楽しんでいる。SNSの性質上、声が大きいごく少数の主張が強い影響力を持ってしまい、一部の人を混乱させることもあるが、それももはや織り込み済みとなった。初期のころにくらべて、ユーザーのSNS利用リテラシーが高まったのかもしれない。 日常的に利用しない人のなかには、悪い影響を受けて使うのをやめた人もいるはずだとTrinity questは指摘しているが、それもSNS慣れしてきた人たちの有効な対処法と言える。SNSはそんなに悪いものじゃない。ほどほどに利用して楽しもう。
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