猛暑をしのぐ“生命線”盗まれる!「エアコン室外機」が狙われるワケ
7月18日、午前1時頃。名古屋市北区にある会社の防犯カメラが捉えた映像に映っていたのは、ゆっくりと道路を通過していく車。 何事もなく通り過ぎたかと思いきや、再び会社の前に現れ、駐車場に乗り入れてきました。 車から出てきたのは、黒づくめの人物。車の後ろ側へ回ると、右側からもう一人の別の人物が現れました。
車の荷台を開け、何かを積み込んでいく黒づくめの人物たち。詰め込まれていたのは、「エアコンの室外機」。
2台の室外機を積み込むと、再び車に乗り、足早に現場を後に。最初に車が現れてから、わずか5分ほどの出来事でした。
室外機を盗まれたのは、エアコンの設置・取り替えなどを行う会社「ヒカリカンパニー株式会社」。「ヒカリカンパニー株式会社」代表取締役の前田廣宣さんは、「エアコンの室外機は、見えないように緑のシートをかぶせて隠していましたが、(シートを)めくり上げられて、持っていかれてしまいました」と被害の様子を話します。
置いていた室外機は依頼を受け、リサイクルをするために回収していたもの。前田さんは、「私自身もうかつで反省するべきなんですけど、それよりも持って行くという行動をしている犯人に対して、やはり憤りは隠せないです」と心境を明かしました。
なぜ今回、室外機が狙われたのでしょうか。 前田さんによると、エアコンの室外機内には銅や、基板のなかにレアメタルや少量の金が入っており、それが高く売れると言います。続けて、「金属買い取り業者に持って行ったとしたら、(2台合わせて)4万円前後くらいの価格が付くと思います」と話しました。
今回盗まれた室外機は、配線などがつながれていないものでしたが、一般の家庭にある室外機も狙われる危険性があるといいます。 前田さん曰く、「ブロックの上に置いている場合、知っている人であれば、ペンチ一本で盗むことができる」という室外機。
家庭で出来る防犯対策について、前田さんは「エアコン(の室外機)自体を高所につり上げたりして、簡単に室外機を持っていかれないという対策を提案しています」と話しました。