【定額減税】で手続きが必要となるケースとは? 知っておくべき基本と目安となる年収
住宅ローン控除やふるさと納税に影響はある?手続きは必要?
住宅ローン控除やふるさと納税といった、所得税の金額が関係する制度と定額減税を併用する場合、定額減税が行われると損になるのでは?と思われるかもしれません。しかし、その心配は不要。結論からいうと、定額減税は住宅ローン控除やふるさと納税には影響しません。 ●住宅ローン控除はどうなる? 住宅ローン控除は住宅ローンを借りて住宅を新築・取得・増改築した方が、年末のローン残高の0.7%を所得税や住民税から差し引くことができる制度です。 住宅ローン控除では、まず所得税から差し引き、差し引けなかった分は住民税からも差し引く制度となっています。しかし、住民税には差し引ける金額が「前年度課税所得×5%、最高9万7500円」までと決まっています。そのため、定額減税によって所得税が減ってしまうと、住宅ローン控除で差し引ける金額が減るのではないか、というわけです。 しかし、定額減税分の所得税が仮に2024年12月までに差し引けなかった場合は、その分が1万円単位の給付金で受け取れます。したがって、定額減税による住宅ローン控除の影響はありません。 ●ふるさと納税はどうなる? ふるさと納税は、自分が選んだ自治体に寄付ができる制度。寄付を行うと、2000円を超える金額について、所得税や住民税から控除できます。実は「納税」という名前がついていますが、節税になるわけではありません。しかし、実質2000円の自己負担で各地の返礼品(お礼の品)が受け取れるため、人気があります。 ふるさと納税が自己負担2000円で済む寄付額の上限(控除額上限)は、ふるさと納税をする人の年収や家族構成などによって異なります。しかし、定額減税が行われることで、控除額上限の計算で用いる「所得割額」が減ってしまう(=控除額上限が減るのでふるさと納税できる金額が減る)のではないかと心配する声も聞かれます。 しかし、ふるさと納税の控除額上限は、定額減税を行う前の所得割額を用いて計算することと定められています。そのため、定額減税はふるさと納税にも影響ありません。