テニス界の大御所アガシとノアが新監督就任へ!男子団体戦「レーバーカップ 2025」で実現<SMASH>
創設8年目を迎える「レーバーカップ」の主催者が、来年度からチーム監督が交代することを発表した。5月下旬に相次いだアナウンスによると、欧州選抜チームはビヨン・ボルグ(スウェーデン)から全仏王者のヤニック・ノア(フランス)に、世界選抜チームはジョン・マッケンローから生涯グランドスラム達成者のアンドレ・アガシ(ともにアメリカ)にバトンタッチされる。 【動画】フェデラーとナダルが一緒にプレーをした「レーバーカップ 2022」ハイライト アガシが「トロフィーを持ち帰るための組み合わせにできるよう選手のことをよく知ることが重要」と語れば、ノアは「コート内外で仲間を知れるチーム戦は大好きだ」と喜び、新しい役割に揃って意欲を示している。 欧州選抜チームと世界選抜チームの対抗戦として知られるこの大会は、ロジャー・フェデラー(スイス)のマネジメント会社「Team8」とオーストラリア・テニス協会などが共同で立ち上げ、2017年にチェコのプラハで初開催された。ボルグとマッケンローは、この第1回大会からそれぞれのチーム監督を務めており、昨年まで欧州選抜チームが4勝、世界選抜チームが2勝(2020年は中止)を挙げてきた。 大会の形式は独特だ。各チーム6名で構成し、3日間でシングルス9試合、ダブルス3試合の計12試合を行なう。1試合勝利するごとに、初日は1ポイント、2日目は2ポイント、3日目は3ポイントが与えられ、先に13ポイント獲得したチームの勝利となる。2019年からはATP(男子プロテニス協会)ツアーの公式戦(ATPポイントは付与されない)となった。 世代も国籍も異なり、普段は敵として戦う選手が仲間となって助け合う点や、監督を務めるレジェンドからアドバイスを受ける点も「レーバーカップ」のユニークなところだろう。 大会を振り返れば、2022年大会が引退を表明していたフェデラーの公式戦最後の舞台となったのは記憶に新しいところ。ラファエル・ナダル(スペイン)との夢のダブルスペアが実現したのは第1回大会以来のことだった。 ボルグとマッケンローにとっては、今年が最後の大会となる。2人はチームのうち数人をすでに指名済みだ。ボルグがピックしたのは、ナダル、カルロス・アルカラス(同3位/スペイン)、アレクサンダー・ズベレフ(同4位/ドイツ)、ダニール・メドベージェフ(同5位/ロシア)というスター4人。 一方、マッケンローが招集したのは、アレックス・デミノー(世界ランク11位/オーストラリア)、テイラー・フリッツ(同12位/アメリカ)、トミー・ポール(同14位/アメリカ)。いずれも世界選抜チームが初めて勝利した22年のメンバーだ。 4度目の出場となるフリッツは、こう語っている。 「ライバルたちとチームを組み、コートサイドで彼らを応援しながら、ジョン・マッケンローのような伝説の選手から指導を受けるのは、本当に素晴らしいことなんだ」 参加選手たちも楽しみにしている今年の「レーバーカップ」は、ドイツのベルリンで9月20日~22日に開催される。 構成●スマッシュ編集部