三菱重工West・北條史也 社会人野球で新スタートする虎戦士の今に迫る “現役引退”は選択肢に無かった【2024年注目選手リスト】
獲得の打診「プロ経験を選手たちに伝えてほしい」
そんな時に、打力のある右の内野手の補強を目指していた三菱重工Westの大川広誉GMから獲得の打診があった。 「阪神時代、プロアマ戦で対戦していて、レベルが高いなと感じていた。社会人野球はトーナメントで行われる。その短期決戦の中で自分がどれだけやれるかというのも、すごく興味深かった。」と、三菱重工West入りを決めた。 三菱重工Westの津野監督は「プロでの経験を選手たちに伝えてほしい」と期待している。この日の練習を見ていると、北條が若手選手に守備の動きを教えている場面を見かけた。 「みんな目をキラキラさせてプロのことを聞いてきますよ。そういう子たちに負けないように頑張りたいですね。」と、プロで学んだことを余すことなく若手選手に伝えながら、自分自身も刺激を受けている。
「社会人野球はわからないことばかりなので、今年は、僕自身勉強の1年になると思う。その中で結果を残して、あと何年野球をやれるか分からないけれど、1年1年、まず今年が大事という気持ちでやっていきたいですね。」 生き生きとした表情でそう話して、グラウンドを去った北條史也。新天地でどんなプレーを見せてくれるのか、今からワクワクが止まらない。 ◇北條史也(ほうじょう・ふみや) 1994年7月29日生 大阪府堺市出身 177㎝80㎏ 右投右打 光星学院~阪神~三菱重工West 光星学院(青森)の主軸として、高2夏から3季連続甲子園準優勝を果たし、2012年ドラフト2位で阪神入団。4年目(2016年)にキャリアハイとなる122試合に出場し、打率.273本5点33の成績を収めた。プロ通算成績は、455試合 打率.255 本18 点113。
【野球サイコー!B’zで紹介する取材後記】
「RED」のマーク、三菱重工Westを新天地に選んだ北條。阪神時代から「楽をしない 偉ぶらない」。常に謙虚な姿勢でひたむきに練習に取り組んできた。これからも「永遠にtry」していく。 ※「RED」…2015年6月発売、B’z52枚目のシングル。「楽をしない 偉ぶらない」「永遠にtry」はREDの歌詞。 ◇取材・文 金山泉(かなやまいずみ) MBSアナウンサー。1982年6月5日生、新潟県上越市出身。 野球とB’zをこよなく愛する。投手として首都大学リーグ2部で通算11勝(8敗)をマークした。