メチャクチャしんどい…相続問題が長引く4つのパターン「相続人同士が疎遠・遺留分に問題あり・遺言書が疑わしい・資産の使い込みあり」【弁護士も警戒】
こじれる前にどうにかしておかないと…
知っておいていただきたいのは、遺言書無効確認訴訟や不当利得変換請求訴訟をしただけでは相続は終わらないということです。 これらはあくまでも「相続が始まる前提問題」を解決しただけですので、そこからようやく「遺産分割調停審判」という本ルートに戻ることになります。通常の争いが「調停審判」という一連の手続だとすると、それにオプションとしてもうひとつ、訴訟が増えてしまうようなイメージです。合計で5年がかりとなってしまうことも珍しくありません。これは本当に「メチャクチャしんどい」です。 一方で、揉めてこじれる前に一度専門家に相談をしておくと、その後の見通しも立てやすくなるといえます。費用感や着地などについて専門家におおよその予想を立ててもらうことで、ご自身が使える時間やコストとすり合わせ、「この程度で譲歩しよう」「この程度で折り合っておこう」など、目途をつけやすくなるからです。 相続全般にいえますが、揉めてこじらせることなく「穏便な手続き」で終わらせられるように、事前対策と早期相談を心がけていただくことが大切です。 (※守秘義務の関係上、実際の事例と変更している部分があります。) 山村法律事務所 代表弁護士 山村暢彦
山村 暢彦
【関連記事】
- 年金月16万円の75歳母「老人ホーム」入居検討→実家売却のつもりが…まさかの事態に46歳長男「なにかの間違いだろ?」【FPが助言】
- 不動産価格・賃料価格高騰の一方で… 80代母経営の〈相続対策用〉マンション、家賃収入減少で「もう、売却するしか…」50代息子の憔悴【FPが解説】
- 「年金月40万円」でお金の不安なんて無縁のはずが…69歳妻の死で発覚した“40年来の隠し事”。年下夫が「老後破産」に陥ったワケ【FPが解説】
- 年収1,200万円の42歳勝ち組サラリーマン、フルローンで「8,000万円・タワマン」を余裕の購入も…5年後に「破産すれすれ」綱渡りのワケ【FPが解説】
- 年金事務所職員「残念ですが、受給資格がありません」…定年→再雇用で〈年収780万円〉65歳サラリーマン、“会社への恩返し”を後悔したワケ【FPが解説】