倒壊ビル、本体解体開始 住民「復旧イメージできるよう早く」 輪島中心部
能登半島地震で倒壊した輪島塗老舗「五島屋」の7階建てビルで、輪島市は5日、ビル本体の解体に着手した。市中心部の河井町の交差点に横倒しとなったまま10カ月が経過しており、市道にはみ出した上層部については年内の撤去を目指す。 作業員が重機を使い、3階部分付近から解体を始めた。ビルはコンクリート造りで、1970年代に建てられた。倒壊によって隣接する居酒屋が下敷きとなり、男性店主の妻と長女が犠牲となった。 市は10月、倒壊を免れた3階建ての別棟から解体工事を始めた。国土交通省が7階建てビルの基礎部を調べ倒壊原因を探っており、調査に影響がない3~7階から解体が進められ、年度内に完了する見通し。 付近に住む多賀美太郎さん(65)は「復旧がイメージできるよう早く解体してほしい」と話した。