「慰謝料は払わせない」「購入した家を渡せ」…離婚後、義両親に挨拶した娘の悲劇【弁護士が解説】
報告しなくてよい5つの場合とそれぞれのデメリット
1.義両親に挨拶を拒まれた場合 挨拶をする際に事前に来るのを拒まれた場合は、無理にする必要はないでしょう。お世話になったとはいえ、強引に挨拶に向かうのは逆効果です。離婚をすると知った義両親が急にそれまでと違う態度になることも考えられます。義両親からしてみれば離婚によって赤の他人になるため、今後は一切関わりたくないケースもあるかもしれません。失礼のないように身を引くのも礼儀になるでしょう。 2.もともと義両親と不仲の場合 離婚の原因のなかには、義両親との不仲もあるでしょう。嫁、姑関係の拗れ、過度な娘(息子)離れができないという事例もよくあります。もともと義両親と交流が少なかったのに離婚のときに挨拶に赴いては、嫌味を言われてしまうかもしれません。双方が不快な思いをして、得られるものはなにもないでしょう。 また、離婚の原因が両家の親同士にある確執の場合も挨拶に行かないほうがよいでしょう。余計に拗らせてしまうことになりかねません。 3.感情的な会話になりそうな場合 離婚の原因が浮気やDV行為などの不貞の場合、状況により会話が感情的になることもあるかもしれません。せっかく挨拶に行ったのに、会話が感情的になり揉めごとへ発展してしまっては本末転倒です。相手に離婚の原因があったとしても義両親は自分の娘(息子)を擁護する可能性があります。 原因は嫁(婿)がしっかりしていないから、浮気されるようなことをしていたのではないか、あることないこと言われてしまうかもしれません。自分の子どもが可愛いゆえに、理不尽な擁護をされてはたまったものではないです。さらなる拗れを生む前に、対面や電話などの挨拶を避け、手紙などの手段を利用するのもよいでしょう。 4.離婚の原因が自分自身にある場合 離婚の原因が自分にある場合、義両親に責められる可能性があります。自分が不貞をはたらいてしまった、自分のやりたいことのために一方的に離婚を望む形になってしまった、などです。義両親にとっては大切な娘(息子)です。その大切な存在を悲しませ、不幸にしたなら恨まれてもおかしくありません。 過去の過ちを深く反省していても、離婚という結果には変わりなく、その状態で挨拶に行っても気持ちは伝わらないでしょう。かえって事態を拗らせてしまう要因になります。 5.決心が揺らいでしまうかもしれない場合 義両親に離婚届けを出す前に挨拶に行ってしまった場合、離婚を考え直すように説得される場合があります。せっかく結婚したのですから、最期まで夫婦寄り添って結婚生活をして欲しいと願う義両親は多いでしょう。実際に挨拶に伺えば、あらゆる手を使って夫婦の考えを改めさせようとするかもしれません。今後の生活は当事者の意思で決めるべきものです。決まったことにあとから口を出されては、いざこざの原因となります。 また、離婚解消を説得されない場合でも、子どもの親権など条件面で干渉してくるパターンもあります。たとえば、「慰謝料は払わせない」、「子どもの親権を娘(息子)に渡せ」、「購入した家などを渡せ」などです。義両親であろうと決定権は当事者同士にあります。当事者同士で意見が合わない場合は、弁護士や離婚関係の専門家に相談する方法もあるでしょう。
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