新型コロナ専門家会議が会見(全文6完)今日もみんなマスクしている
5都府県に必要な抜本的な対策とは?
m3.com:ごめんなさい。関連して今お話のあった5都府県の抜本的な対策を講じてほしいと、今日あすにでも抜本的な対策を講じることが求められるということなんですけども、これはこの5都府県に関しては、一般医療機関での受け入れですとか、あるいは軽症者の自宅療養っていうのを、もう今日あすにでも始めてほしいというニュアンスなんでしょうか。 尾身:いや、それは皆さんもご承知だと思いますけど、大阪方式なんていうのが一時、1週間か2週間前ですかね。あとは神奈川でも同じような。あれ、結局ちょっと言い方は違いますけど神奈川でも大阪でも共通項があるんですね。病院の役割をはっきりしろということを言ってるんですね。それはホテルとか宿泊も含めて。 そういうことは県の、同じ、ワンパターンを全ての県に当てはめることはできないので、このことを早く、完全にもう満杯になってからやるんじゃ遅いんで、感染症指定病院がもういっぱいになることは目に見えてますから、早いうちに一般の医療機関での役割分担を明確にするということが。 もちろん最悪のオーバーシュートになったときには、結果的には全ての病院で診なきゃいけないということは起こり得ますけど、それはなんとかわれわれ避けたいわけですよね。その前の段階では当然、役割分担、どこがやるのかやらないのかっていうのは、これは前からわれわれは提言でかなり強調して書かせていただいた。それはもう少なくとも計画だけはもう早くやらないと遅過ぎますよということです。 m3.com:分かりました。ありがとうございます。
対策手法に違いが出るのはなぜか
日本経済新聞:日本経済新聞の【デムラ 01:53:07】と申します。今日の会見中にも尾身先生から、日本のような感染拡大防止の対策というのは欧州ではしていなくてというお話があったかと思うんですけれども、今、例えば具体的には検査数に焦点を当てると、ドイツで週数十万件の検査がありますというような話があったり、そういったことで日本のやり方と違いますねというような見方があるかと思います。こういったことは別にどちらが良いということではなくて、国ごとに自国の強みですとか感染の状況というものを生かした対策をしている結果なんだろうというふうに理解をしていますが、具体的にどうしてこういった対策手法の違いが生まれているというふうに理解すればいいでしょうか。 尾身:それは幾つかの要素があると思いますけど、日本は日本、ここで「日本モデル」って書いてあるけど、本当にモデルになってほしいという期待も込めて書いてあるわけですけど、実は幾つかの要素がありましてね。2009年の新型インフルエンザのときには、これ私、何度も言ったから皆さんもう耳にたこができてると思いますけども、それぞれの、あれももう世界中に拡散したわけですよね。そういう中で日本の人口10万当たりの致死率はもう、ちょっと少ないだけじゃない、桁が違うんです。桁が違う致死率。これはアメリカなんかにも比べて1桁違う致死率ですよ。