群馬の偉人になるため、巨人・井上温大「天下統一したい」CSとプレミア12の悔しさ糧に日本一、世界一目指す
巨人の井上温大投手(23)が6日、母校である前橋市立大胡(おおご)小学校を訪問し、地元・群馬の偉人へ名を連ねるべく、日本一、世界一を目指すことを誓った。子供たちの前で「日本代表に毎回選ばれるような選手になって、小学生から憧れられるようになりたい」と宣言した。 野球界の天下を取る。当時、小学高学年の温大少年は母校の図書室に通い詰めていた。「イチローさん、松井秀喜さん、あとは武将、偉人の本を読んでいました」と懐かしそうに振り返り「織田信長が好きでした。天下統一したいですね」と笑った。 今季は先発ローテに定着し25試合で8勝5敗、防御率2・76をマークし、リーグ優勝に貢献。初めて侍ジャパンにも招集され、プレミア12では開幕投手を担うなど3戦3勝を挙げた。 ただ、チームはクライマックスシリーズで敗れ、侍でも準優勝と“天下”を取れず悔しさも残った。この日は子供たちとキャッチボールを行い、給食にも参加。かに玉あんかけご飯を大盛りで平らげた。子供たちから「プレミア見たよ!」と声をかけられ、「僕のこと見てくれてる人がいるんだ、もっと頑張らなきゃなって思いました」と、影響力の高さを実感した。 チームの日本一はもちろん、26年のWBCでの世界一メンバーとして、地元に名を残す。かつて自身が憧れた偉人のような存在に「なれればいいなと思います」と夢を膨らませた。「やる!って決めたことを最後までずっと続けていくことが夢につながる。頑張ってください」とメッセージを送った左腕。23歳の自身も夢をかなえ、大きくなって再び凱旋する。 (水上 智恵) ◆群馬県出身の“偉人” 同志社大学を創設した新島襄や文豪・田山花袋。日本のキリスト教思想家で文学者、伝道者・聖書学者である内村鑑三。世界三大数学者の1人に数えられている関孝和。群馬出身の内閣総理大臣は福田赳夫や中曽根康弘、小渕恵三、福田氏の長男の康夫の4名。野球界では渡辺久信や現役では高橋光成投手(西武)などがいる。芸能界では中山秀征、井森美幸、氷室京介、布袋寅泰。
報知新聞社