「フードバリアフリー」で旅のおもてなしを…日本航空から先進事例学ぶ 松江の宿泊業者が研修会
山陰中央テレビ
健康や宗教などによる制限に関わらず、誰でも食を楽しめるようにする「フードバリアフリー」の取り組みが広がっています。こうしたなか松江市では、宿泊施設の関係者を対象にした研修会が開かれました。 海鮮をたっぷりのせたカレーピラフに、野菜がいっぱいのバターチキンカレー。JAL日本航空で提供されている特別の機内食です。たんぱく質の一種であるグルテンを抑える、宗教上の理由で制限がある豚肉を使わないなど、だれでも食を楽しめるよう工夫されています。松江市で開かれた「フードバリアフリー」をテーマにした研修会で紹介されました。 嶋村采音アナウンサー: 今回、日本航空が宿泊事業者に対し、旅の楽しみのひとつである「食」についての研修会を初めて実施しています。 この研修会は、松江しんじ湖温泉の宿泊業者の団体が、年齢や障害のあるなしなどに関わらず、全ての人が快適に旅を楽しめる環境を整えるユニバーサルデザイン化に役立てようと、外国人旅行者のさまざまなニーズに対応するため、機内食のバリアフリー化に取り組んでいる日本航空の協力を得て開きました。 JALふるさとアンバサダー・山本めぐ美さん: お食事をご提供してしまうと、命のリスクや精神的な苦痛を与えてしまうかもしれません。 この日は温泉街の旅館などの料理人や、フロント担当者など20人あまりが参加。現役の客室乗務員が日ごろの経験を交えながら、安心・安全な食事の提供に必要なノウハウを紹介、「食」のバリアフリーが乗客へのおもてなしにもつながると説明ました。このあと参加者がアレルギー、宗教上の制限、低グルテンに対応した3種類の特別機内食を試食しました。 調理師の男性: スパイシーな感じで美味しかった。ご提供を防ぐため、習ったことを今後活かしていきたいです 松江しんじ湖温泉旅館協議会・植田祐一会長: 特に、食は事故を起こしてはいけないという気持ちでしていますが、JALさんはもっと注意されていたので、見習う点がたくさんありました。 松江しんじ湖温泉街は、今後もこうした研修などを通じて、食のバリアフリーへの理解を深め、だれもが旅を楽しめる環境づくりを進めたいとしています。
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