若者が街に増え新店も続々! 新旧の住人つなぎ、街が劇的に変わったQURUWA(くるわ)エリアがアツすぎる 愛知県岡崎市
2022年に、籠田公園とウッドデッキで繋がるコーヒースタンド「Coffee.TO.______」をオープンした伊藤菜依子さんも、「親子連れの姿が多く見られ、この数年で周囲にお店が増えた印象です。うちのお店はお子さんも歓迎ですが、『小さい子がいると飲食店に入りにくい』と考えてしまう親御さんが、周囲のお店でテイクアウトして、籠田公園で子どもを遊ばせながらくつろいでいることが多いですね」と話す。
「以前と比べて、街を行き交う人の数が目に見えて増えましたね。籠田公園も、リニューアル以前は遊ぶ子どもが少なく、あまりひと気がありませんでした」と振り返るのは、「QURUWA7町・広域連合会」の活動を次の世代に継承する「次世代の会」代表で、地域に根付いた時計・宝飾店「宝金堂」の5代目である佐谷繁さん。 「今は、籠田公園に来れば誰かに会うことができるので、何かを始める時の起点がここという感じ。最近は、昔からの顔馴染みや新しく知り合った人など、ここで知人と会う機会が増えました。『街が変わったね!』と声をかけられたり、『若い人が増えたね!』と言われたりして嬉しく思います。商店主同士が外に出てきて、話し声が聞こえてくることも増えました」 江戸時代も、籠田公園付近は「岡崎城籠田総門」と呼ばれ、総曲輪の東側に設けられた起点だったそうだ。
QURUWAの暮らしが変わった時、街が変わった
中川さんは言う。「地域の人が自治会の連合体を組成してQURUWA戦略を一緒に推進していただけるようになって、顔の見えるつながりができました。11年前にこのまちづくりが始まった当初は、『行政側がハード面を整備すれば街が変わる』と思っていましたが、それは大きな間違いで、大事なのは責任をもってまちをよくしようとする人であり、ソフト面だと気付かされました。QURUWA地区周辺で生活や生業を営む皆さんが動いて、人々の暮らしが変わり始めたときに、街も変わり始めたのだと感じています」 昨年のグッドデザイン金賞も、「QURUWA7町・広域連合会」の発足といった、住民の自発的な取り組みが評価されたのだろうと考えているそうだ。 ちなみに、受賞時のデザインのポイントとなったのは、 1. 人中心のウォーカブルなまちをベースとした新しいライフスタイルづくり 2. 質の高い公共空間の再整備と周辺の空き店舗活用を連動させた大きなリノベ×小さなリノベの仕掛け 3. 自治会によるフラットな場づくりから生まれるネイバーフッドコミュニティ とのことだ。
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