鬼門のF1カナダGPで光が見えた? レッドブル代表、弱点の“縁石乗り”は解決可能「あとは力を解き放つだけ」
レッドブルの今季マシンRB20は、縁石や路面のバンプを乗り越えた際のハンドリングが弱点のひとつとして挙げられてきた。しかしチーム側は、マシンの空力性能を損なうことなく、この弱点を解決できると確信している。 【動画】次世代F1マシンはこうなる! FIAが2026年新規則を公開 RB20の弱点は直近のモナコGPやカナダGPの2戦でも露呈した。原因は硬いサスペンションセッティングで走らせる必要がある空力プラットフォームに関係しており、ダウンフォースを失うことなくセッティングを変更することは不可能だという。 しかしチーム代表のクリスチャン・ホーナーは、今後投入されるソリューションによってRB20の強みを引き出せない理由はないと考えている。 そして、カナダGPの舞台であるジル・ビルヌーブ・サーキットの高い縁石がある最終シケインを含むセクター3で見せた速さが、レッドブルにとっての心強い兆しだとホーナー代表は言う。 「全てが連動して機能しなければならない。マシンの空力プラットフォームの開発を推し進めていても、縁石に乗れるマシンにしたいんだ」とホーナー代表は言う。 「励みになったのは、この週末のセクター3で競争力があったということだ。最終シケインでマシンの硬さが不安定だったとしてもね」 「走りを通して見れば、あそこではとても競争力があった。不安定だったにも関わらず、十分に速く走ることができた」 「本物のパフォーマンスがそこにあると思うから、それを解き放てばラップタイムが上がるはずだ」 フェルスタッペンはカナダGPのチーム無線で、サスペンションが「ロックした感じ」だと不満を漏らしていた。 フェルスタッペンが語った意味を尋ねられたホーナー代表は、次のように答えた。 「彼が言っていたのは、マシンがかなり硬いということだと思う。サーキットが乾いてくるとマシンが少し速くなり、縁石を使うようになる」 「でも自分たちの課題は理解しているし、2週間前のモナコからのリカバリーは素晴らしかった。あのようなレースで勝てたことは、とても価値のある、大きな勝利だった」 フェルスタッペンはカナダGPで勝利を収めた後、レッドブルがRB20の長所を損なうことなく問題を解決することができるというホーナー代表の意見に同意した。 しかし同時にフェルスタッペンは、カナダGP決勝はウエットレースとなったため多くのドライバーが縁石を避けて走っており、問題がそれほどひどくなかったという指摘は間違いだと考えている。 「マシンの他の部分に影響を与えることなく、この問題を解決できると思う」とフェルスタッペンは言う。 「今回のレースでは、どの縁石に乗るかという感じだった。レース中は(濡れていて)どこも乗れないように感じていたからね」 「これが弱点であることは分かっているし、僕らが問題を解決しようと全力で取り組んでいることも分かっている。今のところ、僕らにとってはパフォーマンス面で大きな足かせになっていると感じているからね」 「もちろん、縁石やバンプをあまり使わなくても良いようなコースも楽しみにしている」
Jonathan Noble