奈良で噂になっている、旧知事公舎の蔵を鮨レストランとして再生した、8席のみのカウンターバー〈正倉〉!
3品めは、“鯛きずし”。鯛をへぎ造りと、炙り柿の葉寿司のふたつの仕立てで味わうデクリネゾン。へぎ造りは“飲める梅干し”と説明があった自家製の煎り酒で。 シャンパーニュに続いて、ソムリエからの提案は山梨を代表するグレイスワインの“グレイス 甲州”。甲州種の繊細な爽やかさ満点の白ワインは、へぎ造りの食感と煎り酒のほのかな酸味、そして、炙りの軽い薫香のどちらとも響き合う。
5品めは、“烏賊 キャビア”。 剣先烏賊の握りの上にはフレッシュな国産キャビア〈HAL キャビア〉が乗る。しかも塩分濃度を平山さんが指定したオリジナル。キャビアのいいところだけを凝縮させた味わいは、烏賊のねっとりとした甘味を引き立て、口中で濃厚な旨味の相乗効果を発揮する。 風味豊かながら、飲んだ後はすっきりという食中酒にぴったりの奈良・倉本酒造の“KURAMOTO SE”とともに。
コースを通して、ホテル所蔵のアンティークの器や奈良・大和郡山に代々続く赤膚焼・香柏窯の器で供され、目も楽しませてくれる。
7品めは“赤身、トロ”。本マグロのふたつの部位を握りで。わさびは使わず、自家製のガリとの味わいを知る。
9品めは、鱧を握りと天ぷらで。昆布締めにした生の鱧の鮨と、ほっくりとした鱧の天ぷらを数種の塩で。最後の鮨は大和牛のローストビーフ、そして、留椀は和牛のコンソメスープ。 ワインと日本酒発祥の地とされる奈良の日本酒を盛り込んだペアリングは大いに楽しめた。白ワイン好きと伝えたので白ワインと日本酒がメインとなったが、途中、赤ワインも飲み、食後酒は奈良・西内酒造“談山 貴醸酒”を少し。仕込み水の代わりに日本酒で仕込む極甘口の日本酒で締めた。 海なし県の“奈良で鮨”、そしてお酒との相性を探る新たな旅に、彼女を誘って出かけよう!
●鮨&バー〈正倉〉
住所:奈良県奈良市登大路町62番地 紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良1F 営業時間:ランチ12:00~14:30、ディナー17:30~21:00 無休 TEL: 0742-93-6511 ※サービス料込み