タクシーの「初乗り運賃」が値上がりしましたが、同じ距離を乗るなら「ライドシェア」のほうが安いですか? 路上でタクシーのようには乗れないのでしょうか…?
2022年から2023年にかけて、タクシーの初乗り運賃が各地で値上げされました。 例えば、東京都23区のタクシー料金は、2022年11月14日以降は初乗り料金の上限が420円から500円に値上げされ、233メートルごとに80円だった加算額も「255メートルごとに100円」に改定されています。 2023年には、静岡県の一部地域で初乗り運賃の上限が600円から660円に、加算額も「311メートルごとに90円」から「279メートルごとに90円」にそれぞれ改定されています。2024年も値上げの傾向は継続しており、タクシーを利用する頻度が高い人に大きな影響を与えそうです。 一方、タクシーと異なる新たな移動の選択肢として注目を集めているのがライドシェアです。ライドシェアが解禁されたことで、タクシーよりも安く移動することができるのでしょうか。 ▼ガソリンスタンドで「タイヤが消耗していて交換しないと危険」と言われた! すぐに換えるべき? 交換時期の目安についても解説 本記事ではライドシェアの概要や、タクシーとライドシェアの料金を紹介します。
ライドシェアとは
2024年4月8日から、東京、神奈川、愛知、京都の一部地域で、一般ドライバーが自家用車で乗客を目的地まで有償で運ぶサービス「ライドシェア」が解禁されました。今回解禁された制度は「日本型ライドシェア」と呼ばれています。 日本型ライドシェアでは、タクシー会社の管理のもと、一般のドライバーが自家用車を利用して有償で乗客を送迎することが可能です。タクシーが不足している地域や公共交通手段が少ない地域での新たな移動手段として注目されています。 ライドシェアを利用するには、タクシーのように電話で呼び出したり、路上で捕まえたりすることはできません。配車アプリによる事前手配が必要です。 アプリで車を手配し、事前に目的地や運賃を確定させ、支払いは原則としてアプリを使ったキャッシュレス決済でおこないます。
日本版ライドシェアの運賃はタクシーと同水準
現行の日本版ライドシェアでは、運賃の設定はタクシーと同じ水準です。海外のライドシェアは、タクシーよりも料金設定が低い傾向にありますが、現行の日本のライドシェアの運賃はタクシーと変わりません。 ただし、国土交通省によると、今後は日本版ライドシェアのバージョンアップの推進策として、新たに需給に応じて料金が変動するダイナミックプライシングなどの運賃・料金の多様化が検討される予定です。