「梅雨末期と共通点多い」 気象庁が大雨への警戒呼びかけ
日本海の低気圧や大陸から日本列島にのびる前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込んでいる。気象庁は、16日にかけて九州と東北太平洋側を中心に大雨になるとして、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒するよう呼び掛けている。 同庁は九州北部(山口県を含む)と九州南部では、15日夜から16日午前中にかけて、急激に豪雨災害の危険度が高めてしまう「線状降水帯」が発生する可能性があると発表。気象庁・気象監視・警報センターの池田徹予報官は「明るいうちに住んでいる場所の危険性や避難経路の確認、避難の準備を進めておいてほしい」と話した。 東北北部を除き、今年は6月末までに梅雨明けしているが、気象庁によると、現在の気圧配置は、前線が日本付近に停滞していたり、太平洋高気圧の勢力が日本の南に南下しているなど、梅雨時期と共通点が多いという。 梅雨末期は西日本豪雨(平成30年7月豪雨)や球磨川水害(令和2年7月豪雨)をはじめ、過去に多くの線状降水帯に伴う豪雨災害などが多発している時期だ。池田予報官は「雨が長い期間降り続くとか、あるいは、短時間に急激に雨が降るとか、そういったことも起こりやすいので注意してほしい」と話している。