【特集】病気と闘う子どもに勇気と癒しを!「ファシリティドッグ」驚きのパワーを引き出す“働く犬” その活動と課題とは?(every.しずおか)
入院中の子どもたちと仲良く遊ぶのは、4歳のゴールデン・レトリーバー“タイ”。 タイは、ただのペットではなく、病院で病気と闘う子どもたちに勇気と癒しを与えるために活躍する“働く犬”、その名もファシリティドッグ! 【動画】「ファシリティドッグ」国内に4頭のみ 子どもたちから “がんばろう” を引き出す“タイちゃん”に密着 【every.しずおか特集】 子どもたちから驚きのパワーを引き出す「ファシリティドッグ」の活動と現状を追いました。
専門的に育成され、検査や治療のサポートも
静岡市葵区にある県立こども病院。“タイ”は、この病院で3年前からスタッフの一員として働いています。病院で活動するために専門的に育成され、処置室や手術室まで付き添ったり、リハビリの応援をするなど治療の手伝いも行います。
この日は小学1年生の杏夏ちゃんのもとへ。杏夏ちゃんは”腸閉塞”という、腸の流れが悪くなる病気になり、4日前に緊急手術を行ったばかりです。まだ術後の痛みが残るため、レントゲン撮影に行くのも嫌がる杏夏ちゃんに、タイがリードして一緒に向かいます。 (杏夏ちゃん) 「いたーい、歩けない」
痛がる杏夏ちゃんをタイが側でやさしく励まし、なんとか終えることができました。 (杏夏ちゃん) 「タイ君は?タイ君がいい」 すっかりタイのことがお気に入りに。側にいてくれたことで、杏夏ちゃんにパワーを与えたようです。 子どもたちにとって「ファシリティドック」は、経験したことのない入院生活への“怖さ”を和らげてくれる存在です。
子どもに寄り添い “病気に立ち向かう力を引き出す”
海外では20年以上前に導入され広く活用されていますが、国内では、静岡県立こども病院で2010年に導入されたのが最初です。この病院でタイは3代目の「ファシリティドッグ」です。 常にタイと一緒に行動する谷口さんは “ハンドラー”と呼ばれ、看護師経験もあり、命に係わる病院で、タイが子どもと安全に関われるように気を配ります。何より信頼関係が大切なため、プライベートもいつも一緒で同じ家に暮らしています。
(ハンドラー 矢口めぐみさん) 「一つ一つのしぐさに、どういうことを訴えているのか分からなかったけど、今はすぐに分かるようになって、信頼関係ができていると思う」
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