【特集】病気と闘う子どもに勇気と癒しを!「ファシリティドッグ」驚きのパワーを引き出す“働く犬” その活動と課題とは?(every.しずおか)
この日は“血液の病気”で入院するハルカちゃん5歳のもとへ。実は、双子のお姉ちゃんですが、今は免疫力が低下しているため、妹とも会うことができません。母の美優紀さんは、そんなハルカちゃんの元へ、仕事を辞めて毎日通っています。しかし、双子の妹のお迎えもあるため、夕方には帰らなくてはなりません。 (母・美優紀さん) 「大丈夫だよ。あした早く来るからね」 まだわずか5歳のハルカちゃん。夜は一人ぼっちになってしまうのです。 (母・美優紀さん) 「寂しいですね…毎日泣いてくれるから」
そんなハルカちゃんに元気を与えてくれるのもタイです。一緒に遊ぶうちに、ハルカちゃんにも元気が出てきました。 (ハンドラー 矢口めぐみさん) 「大人がいろんな手を使って説得してもできないことも、タイならものの数秒で子どもの心を動かしてしまう力を持っています」
ファシリティドッグの普及へ課題も
現在、国内の病院で働く「ファシリティドッグ」は、タイを入れてわずか4頭のみ。アメリカなど海外ではファシリティドッグの活動が当たり前になっている一方で、日本ではまだ“認知度”すら低いのが現状です。 さらに、ファシリティドッグは専門のトレーニングが必要で、その育成費は約800万円もかかります。デビュー後も年間1000万円もかかり、その大部分を寄付によって賄っているため、運営費的にも課題があるのです。 それでも、タイは静岡県立こども病院で、のべ5000人を超える子どもを見守ってきました。 そんなタイのことが大好きな患者がいます。
ファシリティドッグが持つ可能性に期待
ダウン症の妃那さんです。今は“血液の病気”を患い、夏からここに入院しています。この日は“薬の投与”の日。しかし、お腹の調子が悪く、ぐったりした様子です。 (妃那さん) 「頑張れないかも・・」 そんな妃那さんを元気づけようと、タイがやってきました。 (妃那さん) 「タイちゃん、おいで」
すると、タイが妃那さんのもとへ。 (妃那さん) 「タイちゃんいるとうれしい。あったかいなあ、タイちゃん」 痛かったお腹をタイに温めてもらい、妃那さんは、いつの間にか夢の中。 (ハンドラー 矢口めぐみさん) 「検査や処置、手術とか待っている間が一番ドキドキして、不安が強くなると思うので、タイが添い寝をしてリラックスして待てるっていうのは、タイのパワーだと思う」
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