「FAやトレードで主力を獲る考えはなかった」DeNAの元GMがそれでも「筒香嘉智だけは別」と語るワケ…「尽くせる誠意は全部尽くして、全力で獲る」
生まれは鹿児島の薩摩隼人。育ちは大阪。名門・浪商のケンカ野球で生を受け、明治大学島岡学科の首席卒業と呼ばれた神宮の華から、V9巨人の川上野球を骨身に刻み込んだ現役時代。引退した後は、日本ハム監督、巨人二軍監督、北海道移転後の日本ハムGM、ヤクルト監督と各地を転々としながら、若いチームの土台づくりを担ってきた。 【写真で比較】「こ、これはイケメン…!」DeNA元GM高田繁氏の55年前、“超絶イケメン”ルーキー時代&「食事は冷めたピザばかり」DeNA復帰・筒香の不運のレイズ→びしょ濡れのパイレーツ→横浜の軌跡も見る 一線を退いていた2011年12月。親会社が変わったDeNAベイスターズから三顧の礼で迎えられ、チーム作りを任されるGMに就任。焼け野原の中から7年間かけ、チームの土台をつくりあげると、2018年いっぱいでGMを退任した。御年78歳。第一線から退いて早5年。高田繁が語った筒香復帰への思いとは? <NumberWebインタビュー全2回の1回目/つづきを読む> ――(※このインタビューは筒香選手の入団前の取材です)今回もよろしくお願いします。 高田 はいはい。よく会いますね。 ――今回はチーム作りにおける高田さんの信念を教えていただいてもよろしいでしょうか。 高田 前にも言ったけど、「ドラフトで選手を獲得して育てる」ということが基本にしてすべてと言ってもいいかもしれないね。
「FAやトレードで主力を獲る考え」はなかった
――トレードやFAで戦力を補填する考えはあまり積極的ではないですか。 高田 そうだねぇ。まぁ、そういうやり方の人もいるけどね。お金を引っ張り出せる力があれば、否定はしないよ。思い切ってやればいいと思うけど、俺がいたのはできない球団ばっかり。DeNAも今ではお金を持つようになったようだけど、俺の時は厳しかったからね(笑)。 でも、だからこそ面白いのよ。もちろん全然使えなかったらお手上げだけど、ある程度のお金の制限があるなかで、やりくりしながらチームをつくる。それでもFAやトレードでチームの主力を獲って強くするという考えは俺にはないかな。やっぱり一番はドラフトだよ。 ――開幕しても、支配下の期限は7月まであります。シーズンの途中でけが人や外国人が計算外だったりと、穴の空いてしまったところで戦力の補充をすることもありますよね? 高田 本当はそれもしないで済むのが理想や。GMの仕事はシーズンに入るまで。オフの内にドラフトなどで補強して戦力を作ったら、あとはもう「監督、コーチの皆さん、これでやってね」とお渡しする。毎年ケガとスランプは必ず起こるよ。でもそれがあったから優勝できなかったとは言い訳にしかならない。バックアップの人員を作っていれば問題ないんだよ。そこまでやるのがチーム作りだから。
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