「デスゲームで待ってる」日向亘と梅澤美波 気負いを楽しみに変えて
大金か死か。そんな「デスゲーム」にテレビ業界で干された放送作家がターゲットを誘い込む復讐劇を描くドラマ「デスゲームで待ってる」(カンテレ、金曜午前0時25分)。主人公を演じる日向亘(20)は、連続ドラマ初の単独主演だ。ヒロイン役で「乃木坂46」キャプテンの梅澤美波(25)とともに、深夜ドラマならではの現実とかけ離れた世界観の中で、現実同様の人間の醜さを浮かび上がらせている。 【別カット】ドラマ「デスゲームで待ってる」で主人公を演じる日向亘とヒロイン役の梅澤美波 テレビ好きの戸村匠真(日向)が飛び込んだテレビ業界は、ごますりやパワーハラスメントといった時代錯誤のオンパレード。考えた企画はスタッフらによって改悪された挙げ句、収録中に死亡事故が発生してしまう。 責任の全てをなすりつけられた戸村は、「人殺し作家」と呼ばれ業界を干されるが、偶然出会った秋澤和(梅澤)から死を伴うデスゲームの制作会社にスカウトされると、復讐劇に乗り出す。戸村を業界から追い出した因縁の人々をゲームに招待していくのだ。 人気劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠と諏訪雅が原案と脚本を手掛けた。主人公が「デスゲーム作家」になるという設定に、日向は「本当に面白い。目の付けどころが素晴らしい」と絶賛する。 展開されるのは、「昔のバラエティーのような体を張る企画を致死量で行ったり、なじみのあるデスゲーム」。例えば自白する罪が多数決で許されれば賞金、許されなければ大量の硫酸が降りかかるといった内容だ。 日向は「やっていることはバラエティーっぽいのに、実際はそれで人を殺してしまう。そのギャップが作品の肝」とアピールする。復讐に結びつくまでの過程や心情も丁寧に描写されており、梅澤は「人間の醜さや複雑な人間ドラマが細かく描かれている」と話す。 日向は今作が連続ドラマ初の単独主演だ。ホリプロのメンズスターオーディションでグランプリに輝いた逸材は、昨年のNHK大河ドラマ「どうする家康」で、徳川家康を脅かし続けた真田信繁役を好演した。 「これまで参加した作品の主演は、付いていきたいと思う大きな背中の人ばかり。(今作の主演は)気負うところはすごくあった。自分がいることで現場を少しでも明るくできたらと意識した」と振り返る。