<2024Next Breakerを探せ!>ポテンシャルは無限大 出でよ! 次世代の逸材たち【セ・リーグ先発編】
中日・根尾昂 頭脳的ピッチングで成長中
プロ5年目の今季は先発転向初年度でもあった。4年目の途中で野手から投手へと転向して周囲を驚かせたが、そのスタートは主に中継ぎのマウンド。今季は先発転向イヤーとして位置づけ、ファームでは23試合中9試合に先発。一軍でもシーズン終盤で2試合に先発し、どちらも白星はつかめなかったが、着実に先発としての経験を積んでいる。「一軍で投げられたことが収穫」と口にした根尾は、シーズン後に行われたフェニックス・リーグでも3試合に先発し、防御率1.29。「こんな感じでシーズンも投げてくれれば」と浅尾拓也二軍投手コーチも目を細めた。 春先は制球難に苦しみ、自分に合ったフォームを模索していたが、秋季キャンプでは成長した姿を見せ、威力のあるボールを投げ込んだ。バットの芯を外す独特なストレート。立浪和義監督も「カット気味の回転。それをうまく生かすことができれば」と話した。 根尾の武器はそれだけではない。「ほかの投手と違うところはそこ」と言う本人の言葉を待つまでもなく、高い打撃力を誇る。いわゆる二刀流。バットでもチームの勝利に貢献できるのが強みだ。 「攻撃にもしっかり参加したい。来年は(先発)ローテーションを狙い、12球団の中でも盤石な投手陣の中でポジションをつかめるようにやりたい」 ファンからの人気も依然高く、球場の雰囲気を変えられる選手。低迷する立浪竜の救世主としての期待は大きい。背番号7のブレークを誰もが待っている。 PROFILE ねお・あきら●2000年4月19日生まれ。岐阜県出身。177cm84kg。右投左打。大阪桐蔭高[甲]-中日19[1] ■最速=153キロ ■変化球=フォーク、スライダー、カーブ ■2023年成績=2試合、0勝0敗0S0H、防御率0.71
週刊ベースボール