奈良市、予算から削除したサマルカンド交流展をCFで開催へ 目標額は5千万円
奈良市は3月の定例市議会が令和6年度当初予算案から削除した姉妹都市のウズベキスタン・サマルカンドとの特別交流展について、ふるさと納税型クラウドファンディング(CF)を使って準備をスタートさせた。5千万円を目標額としてCFで寄付を募り、企業の寄付金や国の交付金、入場料収入などで残りの事業費を賄う構想。全体で4億円を見込み、姉妹都市提携5周年に当たる9年開催を予定している。 市は交流展開催に向けて6年度当初予算案に4500万円を計上したが、市議会から「説明不足」「事業規模が大きすぎる」などと批判が相次ぎ、全額を減額修正し、頓挫していた。 計画ではパリやベルリン、ロンドンの美術館で公開された美術品を奈良国立博物館で9年7~9月に展示する。市はCF、寄付、入場料収入などを充てて事業費を賄う方針で、市の会計からの持ち出しゼロも視野に入れる。 サマルカンドは、シルクロードの要衝地として栄えた。8世紀の奈良の天平文化は、シルクロードを通じて西方から伝わった文化や文物の影響を受けたとされる。4年に奈良市と姉妹都市となった。 詳細は市のホームページ。特別展が開催できない場合、集まった寄付金は他の海外友好都市提携事業に活用するとしている。