ドコモの最上位クレカ「dカード PLATINUM」投入の狙い。銀行からデジタル給与まで、金融事業戦略を知る
NTTドコモが金融事業で異例の挑戦を始めている。 NTTとNTTドコモが11月7日に合同開催した2024年度第2四半期決算会見で、NTTドコモは新たなプレミアムクレジットカード「dカード PLATINUM(プラチナ)」の投入を発表した。 【全画像をみる】ドコモの最上位クレカ「dカード PLATINUM」投入の狙い。銀行からデジタル給与まで、金融事業戦略を知る 会見では、6月にNTTドコモの社長に就任した前田義晃氏は「(dカード全体で)3桁万レベル」(100万人以上)という会員目標数を掲げた。 100万会員以上という目標は業界的にも異例だ。一般的に会員費が割高なプラチナカードの会員数は各社数十万人規模と言われている。 ドコモは年会費2万9700円として、従来の水準を大きく上回る会員獲得を目指す。現在1100万人いる「dカード GOLD」会員の約1割をプラチナ会員に転換する規模となり、野心的な目標になっている。
年会費2万9700円のプラチナカード
dカード PLATINUMは、ドコモの携帯電話料金やドコモ光などの通信料金に対して、初年度は一律20%、2年目以降は毎月のショッピング利用額に応じて10~20%のdポイント(1ポイント=1円相当)を還元する。 さらに、年間のカード利用額に応じて100万円利用で1万円分、最大で400万円利用時に4万円分相当の特典(内容は時期によって異なる)も付与する。 また、マネックス証券での投資信託積立に対して最大3.1%のポイント還元も実施する。 ポイント還元以外にも、プラチナカードならではの付帯サービスも充実させている。 世界約1600カ所の空港ラウンジが使える「プライオリティ・パス」を年10回まで無料で利用できるほか、全国約200店舗のレストランで2名以上の利用で1名分が無料になる優待サービスを用意する。 また、携帯電話の紛失・全損時の補償額も最大20万円に拡大する。 例えば、毎月のNTTドコモの通信料金が1万5000円の世帯の場合、20%のポイント還元で年間3万6000円相当(3000ポイント×12カ月)のポイントを獲得できる。