【菊花賞】中146日も計画通り!馬体成長ダノンデサイルCWコースで自己ベスト6ハロン78秒1マーク
クラシック最終戦、菊花賞の追い切りが16日、滋賀県の栗東トレーニングセンターで行われた。日本ダービー馬ダノンデサイル(栗東・安田翔伍厩舎、牡3歳)が、安田調教師を背に坂路ではつらつとした動きを見せた。日本ダービー以来、中146日でのぶっつけとなるがひと夏を越して馬体は成長。1973年タケホープ以来となるダービー&菊花賞の2冠制覇(3冠を除く)の可能性は十分だ。きょう17日に枠順が確定する。 春よりもたくましくなった馬体で、きびきびとした動きを披露した。日本ダービー馬ダノンデサイルが栗東坂路で最終追い切り。手綱を取った安田調教師が納得の表情を浮かべる。「計画的に段階を追って負荷をかけられています。気負い過ぎず、とぼけすぎずきています」 日本ダービー時と同様に1週前にCWコースでしっかりと負荷をかけ、最終追いは坂路で整える調整。道中は折り合うと、手綱はピクリともしないまま徐々にペースアップ。バランスの整ったフォームで4ハロン54秒2-13秒1を計時した。10日の栗東CWコースでは、横山典騎手を背に6ハロン78秒1(-11秒4)の自己ベストをマークしており、仕上がりは万全だ。 皐月賞はレース直前で横山典騎手がわずかな異変を察知し、右前肢跛行で競走除外に。レースで発散するはずだったエネルギーを解放できず、日本ダービーに向けて仕上げ直すことは容易ではなかった。トレーナーは「競馬という一日で負荷をかけられるものを、長期にわたってかけたことで馬自身のストレスを感じました。競馬の方に気持ちを仕向けていくのに神経を使いました」と苦労を明かす。それでも厩舎、騎手がワンチームになって立て直し、好位のインから鮮やかに突き抜けて最良の結果を得ることができた。 その後は6月6日に宮城県の山元トレセンに放牧に出て、9月10日に栗東トレセンに帰厩。坂路とCWコースで乗り込まれてきた。今回は中146日での出走。1984年のグレード制導入後、日本ダービーからぶっつけで菊花賞を勝った馬はいないが、トレーナーは「暑い中で1走することが、今後の競走馬生活において負担になる恐れがありますし、結果的に(間隔のあいていた)ダービーもしっかり走れました。菊花賞を直接目標にしても納得いく準備、牧場との連携がうまくいく自信があったので」と直行の理由を説明する。このリフレッシュ期間で馬体も成長。「体高も伸びていますし、骨格に似合うボリュームになっています」と好感触を伝える。 京都芝3000メートルは2度の坂越えが要求されるタフなコースだが、「何も不安はないです」と横山典騎手。「ダービーが終わった後も止めるのが大変だったので、長いところはいいだろうと。追い切りも何回も乗せてもらってコンタクトは取れると思うので」と意に介さない。