大阪国際女子マラソン 過去3度優勝の松田瑞生の出場決定「思い入れのある大阪という地で、返り咲きたい」
「第44回大阪国際女子マラソン」(来年1月26日、サンケイスポーツなど主催、奥村組協賛)の出場選手が24日、発表された。過去3度の優勝を誇る松田瑞生(29)=ダイハツ=は3位に終わった前回大会の雪辱を宣言した。 人目をはばからず、大粒の涙を流した前回大会から1年。強くなった松田が、浪速路に帰ってくる。東京で行われる来年の世界選手権の代表へ─。生まれ育った大阪で勝負に挑む。 「マラソンのスタートが大阪だったので、(この大会は)私の原点だと思っている。思い入れのある大阪という地で、返り咲きたい」 初マラソンだった2018年大会で、いきなり優勝。20、22年大会も制し〝浪速の腹筋女王〟と呼ばれた。ただ、パリ五輪の出場権を懸けて臨んだ前回大会は、日本記録を打ち立てた前田穂南に完敗。3位で悲願の五輪切符に届かず、号泣。引退を示唆していた。 大会後は1カ月以上陸上から離れたが、周囲の勧めもあり練習を再開。「(大きな)レースが多くて、『走ることが楽しい』という感じではなくなっていたけど、基礎から作り直して、久しぶりに楽しいなと思うことができた」。5月の関西実業団選手権後には現役続行を表明。夏は強度の高い練習に取り組んだ。 そして迎えた9月のベルリンマラソンで、日本歴代8位となる2時間20分42秒をマーク。2年8カ月ぶりに自己記録を塗り替え、完全復活を遂げた。 来年9月の世界選手権の代表の座は来年3月の東京マラソン、名古屋ウィメンズマラソンを含めて、参加標準記録(2時間23分30秒)を突破した選手らの中から選ばれる。 「確実に世界選手権の切符を取れるようなタイムと順位でゴールしたい」。失意を乗り越えた松田が、大阪で再び快走を披露する。(鈴木和希) ★1・26は大阪ハーフマラソンも開催 1月26日のレース当日は「大阪ハーフマラソン」も行われる。大阪城公園東側(玉造筋)発―ヤンマースタジアム長居着の21・0975キロで、女子マラソンのコースを一部使用するのが特徴。男子は昨年10月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)に出場した藤曲寛人(トヨタ自動車九州)ら、女子は前回大会で初優勝の安藤友香(しまむら)らが出場予定で、第6回関西学生ハーフマラソン選手権大会も併催される。