日本生まれのリラクゼーション法「レイキ」っていったい何?
※この記事はフランスのマダム・フィガロで掲載されたものの翻訳版です。 ヨガや気功、禅の要素も含み、エネルギー療法とホリスティックなアプローチを理解するためのヒントが「レイキ」にはある。 いまから100年ほど前、京都・鞍馬山で、臼井甕男(うすい・みかお)は、あるビジョンを見た。後に「レイキ」と呼ばれるエネルギー療法を考案し、それを広めるというものだ。レイキは、心身を静め、落ち着かせることを目的にしたリラクゼーション法。エネルギーや存在そのもの、世界からのホリスティックなアプローチであり、そこにはヨガや、気功、禅の要素も含まれる。
どんな人のためのもの?
レイキは、疲れやストレスを感じていて、身体とメンタルのバランスをとるための新たな手段を探している人のためのものだ。瞑想とも言えるだろう。「レイキは代替医療ではありません。医療を補うものであり、医療と置き換えるものではないのです」。仏「ウスイ・レイキ協会」はレイキについてそう説明する。 この療法は、カルトを取り締まるフランスの政府機関「セクト的逸脱行為関係省庁警戒対策本部(Miviludes)」によって厳しく監視されてきた。ときには、多かれ少なかれ、他の突飛なアプローチと混同され、レイキはカルト的なイメージに苦しめられてきたのだ。このため、ウスイ・レイキ協会は、「レイキには秘教的・宗教的・医学的メッセージは一切含まれない」と明言している。
どんなことをするの?
レイキのセッションでは、まずは服を着たままマッサージ台の上に横になる。施術者は、頭のてっぺんからつま先まで、身体のさまざまな部分に手を当てる。エネルギーを感じ取り、そのバランスを探るためだ。身体に触れる人もいれば、5~6cm手を浮かせて施術する人もいる。これは、施術者と受ける人のニーズによって異なる。 施術者らによると、レイキはストレスを減らして緊張を和らげ、落ち着きを取り戻すことを助ける効果があるという。一回のセッションは1時間~1時間半。価格は50~70ユーロだ。効果を感じるためには、連続で複数回、少なくとも一週間以内に2回、最大4回のセッションを受けることが望ましい。倫理規定に従い、きちんと訓練を受けた施術者をフランスで探すには、ウスイ・レイキ協会のウェブサイトを参照するのが良いだろう。 また、レイキには5つの理想(五戒)がある。それは「怒らない」、「心配しない」、「感謝する」、「業に励む(自らの義務を果たす)」、「人に親切にする」だ。 禅の心でいるために、これらを実践してみては?