野球大国ベネズエラにサッカーの風は吹くか 南米で“唯一”W杯に出たことがない者たちの挑戦「国に新しい形で注目を……」
出場枠増加で出てきたチャンス
ベネズエラといえば、野球の強豪国として有名だ。多数のメジャーリーガーを輩出しており、WBCでも有力国の1つに挙げられる。国内No.1の競技は野球であり、それに比べるとサッカーは少々地味に映るかもしれない。何よりベネズエラは南米で唯一ワールドカップに出場したことがない国だ。 ただ、2026年大会よりワールドカップの出場枠が増加。南米予選で6位以内に入れば出場権獲得となり、7位のチームにも大陸間プレイオフに回るチャンスがある。ベネズエラは14日にホームでブラジル代表と1-1で引き分けており、現在は7位に位置している。微妙な位置ではあるが、チャンスはある。 独『DW』はワールドカップ出場へ燃えるベネズエラにスポットを当てており、ワールドカップ出場が決まれば国内のスポーツ事情に変化が起きるかもしれないと注目している。野球の人気No.1に変化はなくとも、サッカーにもスポットが当たるのは間違いない。 ベネズエラ在住の代理人ジョーダン・フロリット氏も、ワールドカップに出場できれば空気が変わるはずと期待をかける。 「ここの野球には伝統と歴史がある。国内の野球リーグには、サッカーよりも多くの資金が投じられているからね。ただ、サッカーにも成長する余地はある。もしベネズエラがワールドカップ出場権を獲得すれば、一夜にして南米で唯一ワールドカップに出たことがない国とのレッテルが消える。これは大きな意味を持つよ。サッカーには、国に新しい形で注目を集めるだけの大きな力がある。ワールドカップに出場することで、多くのことで分裂している国を団結させられるはずだ」 昨今のベネズエラでは原油価格の下落に始まり、ハイパーインフレなど経済的な問題により、国を離れる人も少なくない。そうしたネガティブな形ではなく、ワールドカップ出場とともに世界からの注目を集めたいとの考えがあるのだ。 2026年大会は大きなチャンスだが、6位以内に入れるか。次の戦いは20日のチリ戦だ。
構成/ザ・ワールド編集部
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