ナイター練習でノックを受ける佐藤輝（撮影・山口登）

　阪神の佐藤輝明内野手（２５）が１日、ホーム開幕戦となる２日のＤｅＮＡ戦（京セラ）を前に爆発の予感を漂わせた。京セラドームは昨季のレギュラーシーズン８戦全勝で２２年から９連勝中。３８年ぶりの日本一を成し遂げたのも同じ舞台だった。しかも、相手は昨季の開幕カードで３連勝のＤｅＮＡ。吉兆データだらけのパワースポットで虎の大砲が目を覚ます。 【写真】岡田監督流の薄暮対策　夕暮れ＆日没２度フライ捕球練習「そら、目慣らしよ」 　日が沈み、少し肌寒くなった甲子園に佐藤輝の声が響いた。「ＯＫ、ＯＫ！」。入念にフライ捕球を重ね、シートノックでも失策なし。「月曜は休みじゃないんですか？」と報道陣をジョークで笑わせるなど、充実の表情で約１時間のナイター練習を終えた。 　この練習は今季初の屋外ナイターとなる５日・ヤクルト戦（神宮）に向けての対策。ただ、その前に２日からは京セラでＤｅＮＡとの本拠地開幕３連戦が始まる。「球場とかの雰囲気もまた変わると思うので、頑張ります」。開幕カードの巨人３連戦では１２打数１安打。東京ドームでは大きな快音が響かなかった。だが、場所は大阪に変わり、ホームの空気になることはプラスしかない。 　昨季は京セラでＤｅＮＡと開幕３連戦を戦い、見事に３連勝。レギュラーシーズンは同球場で８戦全勝と無双をし、２２年から９連勝とした。日本シリーズではオリックスと好勝負を繰り広げ、最後は同舞台で岡田監督が宙に舞った。まさにパワースポット。しかも２日からの３連戦はすでに前売り券で完売していて、大勢の虎党が声援で背中を押してくれる。 　２日は新外国人のジャクソンが先発予定。オープン戦では２試合に登板し、６回３安打無失点の好成績を残している。「しっかり今日もミーティングをしましたし、明日もミーティングをして対策をしていきたい」。初物相手でも関係なし。「変わらずにしっかり練習をやって、いつも通りやりたい」と平常心での打席入りを誓った。 　昨季は京セラで打率・３１０、１本塁打、９打点と相性はいい。開幕戦でも２本の二塁打を放った。今季はロケットスタートとはならなかったが、どっしりと構えている。「結果が出る、出ないはありますけど」と至って冷静で、今の状態も決して悪くはないという自己分析だ。 　開幕３連戦は巨人相手に連敗の後、森下の一発で今季初勝利をもぎとった。次は、佐藤輝が魅せてくれる。「見に来ていただいてる方に勝利を見せられるように頑張ります」。さぁ、今こそ目覚める時。虎党は豪快なアーチを待っている。不敗神話を継続させるには、虎の大砲が打つしかない。