Shippio、国際航空貨物運送の免許取得 航空領域のサービス展開を強化
「理想の物流体験を社会に実装する」をミッションに国際物流DXを推進するShippioはこのほど、国土交通省より国際航空貨物運送の免許を取得した。これにより、海上に加えて航空貨物の直接フォワーディングを開始することで、海上・航空両方の国際物流を「Shippioクラウドサービス」で一元管理可能になる。航空領域のサービス展開の強化を図る。 Shippioは、日本初のデジタルフォワーダーとして国際物流分野のデジタルトランスフォーメーションを牽引。2018年には、フォワーディングオペレーションとクラウドサービスを一気通貫に提供する「デジタルフォワーディング」の提供を開始した。 2022年には老舗通関事業者の協和海運のM&Aにより、通関事業へ進出。2023年には、荷主向け貿易業務SaaS「Any Cargo」、続く2024年9月には国際物流事業者向けSaaS「Shippio Works(シッピオ ワークス)」の提供を開始。本船動静の自動トラッキング、貿易書類・情報管理等の機能による貿易業務の一元管理を可能とし、主に海上輸送における課題解決に取り組んできた。 このほど、航空領域のサービス展開の強化を目的に、国際航空貨物運送の免許を取得した。今回の免許取得により、航空貨物においてもShippioが直接フォワーディングを手がけると共に、Shippioのクラウドサービスを活用した航空貨物の一元管理が可能となるとし、変更頻度が高く、輸送時間の短い航空貨物の管理にクラウドサービスを活用することで、社内外関係者との通関手続きや情報共有、進捗管理の大幅な業務効率改善が期待できるとしている。 経済産業省の発表では、2024年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は24.8兆円(前年比9.23%増)、BtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は465.2兆円(前年比10.7%増)に拡大している。また、JFTC(日本貿易会)の発表資料に記載の「品目別輸出・輸入の見通し」によると、電子部品等の電気機器は半導体関連の回復による輸出増加と、電気機器や化粧品・医薬品等の化学製品の輸入増加が見通されている。 こうしたEC市場の拡大や輸出入における空輸ニーズ、顧客企業から寄せられた航空貨物へのShippio活用の要望などの状況をふまえ、航空貨物領域の強化を目指すべく、今回の国際航空貨物運送の免許取得に至ったとしている。 今後は、航空貨物のフォワーディング領域を強化し、航空貨物扱いが多いEC、半導体等のIT・精密機器、医薬品等の事業者に対してもサービスラインナップ、・機能を拡充し、より広範な業種・貨物においてスムーズな貿易業務の実現、業務効率化への貢献を目指す。貿易総合プラットフォームの構築と幅広い事業者への導入を推進し、貿易業界全体の課題解決、トランスフォーメーションに取り組みたいとの考えを示した。
日本ネット経済新聞