インテルが新チップ「Core Ultra 200V」を発表。スナドラに対して存在感を保てるか
Snapdragonと比べてどうか、という話
Intelは、Core Ultra 200Vシリーズはベンチマークで最高パフォーマンスだったと言ってましたが、それを確認するには実際のPCを使った検証が必要です。 ゲーミングに関しては、Lunar Lakeのグラフィックス処理性能はStrix PointやSnapdragonより高いといいます。 Intelはゲーム『F1 24』でCore Ultra 9 288Vのデモを行い、ハイ設定・アップスケーリングなしで、最上位のAMD Ryzen AI 300よりFPSが10~20高くなると示しました。または自社製品との比較では、Core Ultra 9 288VがCore Ultra 7 155Hより約30高いFPSを出していました。 他のタイトルでも同様ですが、ただ外部GPU搭載のノートPC(GeForce RTXなどが載っているゲーミングPCなどのこと)に比べると低い値にはなっていました。 でもIntelは、x86アーキテクチャ向けに作られたゲームの大多数は、ARMベースではエミュレーションなしで動かないことを指摘しました。MicrosoftやQualcommも、最初のCopilot+ PCはゲーミングマシンではないことをユーザーに伝えています。それでもIntelのトップ層は、ARMアーキテクチャはアプリ側が未対応だと言いたくてしょうがない感じです。 でもそういった指摘も、x86とARMの比較としては的外れです。ARMアーキテクチャの特長は最適化であり、ARM PCのバッテリーライフは15時間、ときに20時間を超えます(Lenovo Yoga Slim 7xやMicrosoft Surface ProみたいなCopilot+系PCは必ずしもそうじゃありませんが)。Intelが本当に評価されるには、バッテリー持ち10時間は超える必要があると思われ、Core Ultraシリーズ搭載の実機でそれが実現されているかどうか注目していきたいです。
福田ミホ