若手7人が決める!ファッション&ビューティ業界の金メダル 2024年にヒットした人・モノ・コトは?
厚底シューズにバリエーション
本橋:僕たちはウィメンズアパレルを取材することが多いですが、木村さんは今年どんなモノ・コトがヒットしたと思いますか?
木村:ブランド力という観点では、「ミュウミュウ(MIU MIU)」や「クロエ(CHLOE)」が強かったですね。特に「ミュウミュウ」はバッグがよく売れています。パンツをレイヤードするスタイルや、下着をあえて見せるコーディネート、ボーホーロマンチックなムードは、「フリークスストア(FREAK'S STORE)」や「シップス(SHIPS)」といった日本のセレクトショップもスタイリングに取り入れているようでした。
松村:欧米圏では、他人の評価を気にせず己を貫く反抗的なスタイル「ブラット(BRAT=悪ガキ)」がトレンドとして浮上する中、それと対極的なミニマルなスタイル「デミュア(DEMURE =控えめ、上品)」も話題になりました。シャツにタイを合わせるといった「ミュウミュウ(MIU MIU)」のグッドガールなスタイルが引き続き人気なのも、「デミュア」の影響だと思います。
浅野:厚底シューズもさまざまなブランドが発売していましたよね。ただの厚底シューズではなく、スニーカーやブーツ、メリージェーンなどとハイブリッドになっていた。
戸松:坂部三樹郎デザイナーのスニーカーブランド「グラウンズ(GROUNDS)」の人気も、その影響が顕著な例として考えられるのではないでしょうか。日本人だけでなくインバウンド需要も高く、街のあちこちで履いている若者を見かけました。今年だけで実店舗が3つオープンしています。
本橋:となると、ファッション・メジャー部門の金メダルは「ミュウミュウ」や「クロエ」、変化系厚底シューズで決まりですね。アップカミング部門はどうでしょう?
関戸:日本の若者の間では、昨年からY2Kトレンドが継続しています。古着を今っぽく着こなしながら、自分の好きなスタイルを取り入れている。