若手7人が決める!ファッション&ビューティ業界の金メダル 2024年にヒットした人・モノ・コトは?
本橋:確かに、チャームをじゃら付けするなど、バッグをデコる文化が再燃していますね。コスメがアクセサリー化している。
浅野:きっと「タンバリンズ(TAMBURINS)」が火付け役でしょう。コロンとした卵形のリップバームを付属のシリコンケースに入れて持ち運ぶのがブームになりました。同様の商品として、「ブレイ(BRAYE)」も大ヒットしていた印象です。リップやチークがスライド式のメタルケースに入っており、チェーンをつけるとチャームになる。今年のビューティ・メジャー部門は、現象としての“コスメのアクセサリー化”が金メダルと言えそうですね。
他の動きとしては、成分ブームが美容医療領域まで近づいたことが挙げられます。これまでは、シカやレチノールなどが配合されていることが謳い文句になっていましたが、今年は美容医療レベルのPDRNやグルタチオンといった玄人受けする成分を使ったアイテムが多数発売されました。
戸松:「メディキューブ(MEDICUBE)」の“ピンクペプチドアンプル”とか、「ナンバーズイン(NUMBUZIN)」の“白玉グルタチオンC美容液”とか。
浅野:日本上陸済みの売れている韓国コスメブランドは、ほとんどそういった成分を配合していますよね。「ランコム(LANCOME)」も成分ブームに注目しているようなので、2025年はこの波がさらにラグジュアリーブランドまで波及すると思います。
XGとMrs.GREEN APPLEが大躍進
ジャパンカルチャーの逆輸入が加速
関戸:2024年はジャパンカルチャーが再注目された1年だったと思います。これまでは、“カワイイ”文化やアニメなど、いわゆる日本的なサブカルチャーを海外に輸出してきましたが、今年はその毛色が変わり、Netflixの時代劇「SHOGUN 将軍」や、ミーガン・ザ・スタリオン(Megan Thee Stallion)に見出されたラッパーの千葉雄喜などが飛躍しました。中でも特筆すべきはXG。彼女たちが日本のアーティストが世界進出するための道を作ったように感じています。その世界観は若者のファッションにも影響を与えていますし、セレブリティー・メジャー部門で文句なし金メダルです。