<エボラ出血熱>海外旅行で感染疑いがある場合 どう行動すべき?
“いた”だけでは感染しない
西條さんは、「日本でエボラ出血熱が流行する可能性は極めて低い」と考えています。 「そもそも、エボラ出血熱は空気感染をせず、発熱などの症状が出た後に患者の体液や血液に触れた場合にのみ感染の恐れがあります。そのため、流行国へ行かない限り感染せず、また、その国に“いた”というだけでは感染しないのです。感染者に触れる機会の多い医療関係者やボランティアスタッフを除けば、一般の人が感染する心配はほとんどありません。仮に流行国で患者の治療やケアをした人が帰国、入国して感染していたとしても、日本をはじめとした先進国では医療体制が整っているので、西アフリカのように流行が拡大することはないでしょう」 今回、西アフリカで感染が拡大したのは、感染症への知識や医療器具の不足による社会的背景が大きく関わっています。必要以上に恐れるのではなく、まずは正しい知識を身につけることが先決といえそうです。 (南澤悠佳/ノオト、取材協力/国立感染症研究所)