「白内障」「緑内障」の対策を眼科医が伝授! 中年層必見の“目の衰え”から身を守る方法とは
中年層が目を健康に保つ秘訣を教えて!
編集部: 手術や注射などが必要なケースが多いのですね。 安田先生: はい。例えば、白内障だと一度白く濁った水晶体を透明に戻すことはできません。そのため、手術で濁った水晶体を取り除き、水晶体の代わりとなる眼内レンズを挿入するしかありません。どの疾患にも言えることですが、大事なのは予防や早期発見です。 編集部: 目の疾患を防ぐ方法があれば教えてください。 安田先生: 「これさえやっていれば大丈夫」といった予防法はありませんが、例えば白内障であれば、サングラスで紫外線を避ける、AMDであればまずは禁煙、そして、高脂肪食を避けて緑黄色野菜を積極的に摂るなどが大事です。また、ドライアイについてはスマートフォンやパソコンの長時間使用・コンタクトレンズの長時間装用を避けることが予防につながります。ただし、どれも完全に予防してくれるわけではないので、疾患により適切な対応が必要です。 編集部: 早期発見のためにはどうしたらいいですか? 安田先生: 症状がなくても、定期的に検診を受けることが大事です。緑内障のリスクが高いとされている「40歳以上」「家族歴のある人」「近視の強い人」などは、特に意識して検診を受けていただきたいですね。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 安田先生: 加齢に伴って目の疾患が増えるのは、ある程度は避けられないことです。目に負担をかけないことに加え、症状がなくても定期的に検診を受けること、そして気になる症状がある際は我慢して様子を見ず、気軽に眼科に相談にきてほしいと思います。また、「老眼で眼鏡はかけるのが煩わしい」と言い、かけたがらない人もいらっしゃいます。老眼も白内障手術で目の中に入れる眼内レンズにより、治療が可能になってきています。老眼でお困りの際も、一度眼科に受診することをおすすめします。ちょっとしたことでも意識していくと、先々の見え方に大きな差が出ます。