3万人の編み手がいた「琉球パナマ帽」 今は「3人」に… 復刻に挑む人たち【つなごう沖縄】
今回は、琉球パナマ帽のリボンの色や形、ハットの種類など全てカスタムしオーダーするというオーダー会を開いた。 パナマ帽は、採取した葉を湯がいて、干して、さらになめしてという工程を経て、ようやく編める状態になる。 ▽新城暖さん 「熟練した方でも、これを1つ作るには1ヶ月前後かかってしまうものなので。それほど時間をかけて手間暇かけて作られたハンドメイドのプロダクトなんです」 イベント初日は琉球パナマ帽プロジェクトのメンバー、編み手の親川利恵さんによるワークショップも開催され、多くの来場者がアダンに触れた。 ▽お客さん・少女 「(アダンの葉が)意外にツルツルしていて。ギザギザじゃなくていいな」 ▽お客さん・高齢男性 「親が(帽子作りの)内職をやっていた。最近本土から越してきて、新聞で(このイベントを知って)懐かしくなって来たんですよ。どんどん輸出できるように産業を発展させてほしいなと思っています」 清原さんや新城さん、そして編み手の親川さんが手がけた琉球パナマ帽は、2022年「伝統的工芸品産業振興協会」で賞を受賞。清原さんは、琉球パナマ帽で地場産業の復活を目指している。▽清原世太さん 「最終的にはここ(沖縄)で帽子作りを完結できるような学校だったり工場をつくれたらと思っています」 歴史や伝統を受け継ぎ、今の時代に沿ったファッションアイテムとして新たな産業を目指す取り組みはSDGsの目標につながっている。 ▽新城暖さん 「沖縄の琉球パナマが産業になったら、沖縄の皆さんに喜んでもらえる取り組みになると思っているので、できれば琉球パナマが後世に、例えばお子さんやお孫さんがやっていく産業、そして受け継がれていくような貴重な帽子になってくれたらなと思っていますね」 パナマ帽の展示・オーダー会、6月9日まで那覇市のアートギャラリー「HONNO PARK」で開催されている。
琉球放送