主将が去り、王者の主将がやって来た 元日本代表・山口蛍を獲得したJ2長崎 高田会長の「あらゆる面で成長」実践
J2長崎は23日、J1神戸の元日本代表MF山口蛍(34)を完全移籍で獲得したと発表した。山口は長崎を通じて「J1昇格に向けて持てる力はすべて出します。みんなで目標に向かって一丸となって、必ず昇格しましょう」などとコメントした。 ■「自前で建てたんすごすぎる」長崎新スタにサポーター驚がく「かっこよすぎるぞ…唖然」【写真複数】 三重県出身の山口はC大阪やハノーバー(ドイツ)を経て2019年に神戸へ加入。ボランチとして広い守備範囲とボール奪取に優れており、今年は主将としてJ1リーグ27試合で3得点し、リーグ2連覇や天皇杯との2冠に貢献した。 J1リーグ通算359試合出場で35得点し、Jリーグのベストイレブンにも3度選出。日本代表としても国際Aマッチに48試合出場して3得点し、14年と18年のワールドカップ(W杯)2大会に出場するなど、豊富な実績を誇る。長崎はこの日、同じボランチの秋野央樹主将(30)がJ1福岡へ完全移籍すると発表。精神的支柱を失ったが、J1王者の主将を獲得し、戦力の上積みに成功した格好だ。 長崎は今秋、長崎市内に新スタジアム「ピーススタジアム」が完成。J1昇格への機運を高めたものの、ホームで臨んだ1日のJ1昇格プレーオフ準決勝で仙台に完敗した。高田旭人会長兼社長は「『まだまだJ1に昇格し、優勝するには足りないものがあるよ』と言われている気がしました。大きな夢の実現には、あらゆる面で成長することを求められます」などとコメント。来年こそJ1昇格を果たすという決意を、大物補強という形で表現した。
西日本新聞社