iPhone発表にぶつけた!ファーウェイの「40万円もする三つ折りスマホ」。発売1日で500万台予約の驚き
そのファーウェイが、iPhone 16と同じ日に発表会を開催し、オンラインでも配信した。 スマホ復活へ向けた気合の大きさがうかがえる。 ■ポケットに入るPC ファーウェイが10日に発表した「Mate XT」は世界で初めて量産化された3つ折りスマホだ。 折りたたんだ状態でも開いた状態でもアプリなどを利用でき、すべて開くと10.2インチのタブレットサイズになる。 5.5倍光学ズームを搭載したカメラ、画像に映り込んだ不要なものを消去できる機能、対話型AIやAI翻訳……、サムスンやグーグルなど他社のハイエンドスマホがウリにしている機能はあらかたついている。通信規格については触れなかったが、当然5Gにも対応しているだろう。
価格はストレージの大きさに応じ、1万9999元~2万3999元(約40万~48万円)の3種類。最廉価版で10万円を超えるiPhone 16と比較しても、もはやスマホとは思えない高価格だが、登壇した消費者ビジネスグループトップの余承東(リチャード・ユー)氏は、胸ポケットから2つ折りのキーボードを取り出し、10.2インチの画面になるスマホと組み合わせて「ポケットに入るPC」だと強調した。 中国の景気低迷が長期化する中で、40万円のスマホが売れるのか。そんな疑問もあるだろうが、これだけ差別化できていればおそらく売れる。Mate XTの予約は価格や機能が公開される前の7日午後に始まったが、10日の発表会開始時には予約数が370万台を超えた。9月11日午後時点で約500万台に達する。
ファーウェイの最初の年間目標は、中国市場でのアップル超えだろう。それはかなり現実味を帯びている。 市場調査会社IDCによると、2023年の中国スマホ市場でアップルは17.3%のシェアを獲得し首位に立った。ただ、10~12月の出荷台数は前年同期比2.1%減少し、シェアもわずかだが低下した。9月に新iPhoneを発表し、旧iPhoneを値下げすることも多いアップルは年末にかけシェアを伸ばすので、異例のことだ。