初の「15人制3冠」に挑む大阪桐蔭を止めるのはどこか?全国高校ラグビー大会のみどころ
その中でも優勝候補の最右翼は今季、初の「15人制3冠」がかかっている「白い旋風」こと、Aシードの大阪桐蔭(大阪第1)だ。
機動力に長けたFW(フォワード)とタレントの揃うBJが武器で、春の選抜大会では11年ぶり2度目の栄冠に輝いた。さらに5月、海外の強豪が出場したサニックスワールドユースで、初めて日本勢として優勝。その後は夏合宿、練習試合でも連勝を続け、今季、15人制では未だ無敗を続けている。
そのため、大阪桐蔭が冬の花園もそのまま優勝するのか、それとも止めるチームが現れるのか、というのが今大会の大きな焦点となっている。
対抗馬として有力なのは、連覇を狙っている桐蔭学園だ。選抜大会は準決勝、ワールドユースでは決勝で大阪桐蔭に敗れた。ただし、夏のセブンズでは2019年大会以来2度目の優勝に輝いており、神奈川予選決勝でも選抜ベスト8の東海大相模を下して出場権を得た。春のリベンジを花園で果たせるか。
さらに選抜大会準優勝の石見智翠館(島根)も、FW、BKのバランスが取れており総合力の高いチームとして、初のAシードに選出され、初の日本一をうかがう。
また、Aシードに匹敵する力を持っていると目されているBシード校が、今季、2月の新人戦と6月の全九州大会を制した大分東明(大分)だ。フィジー人留学生は強力で、日本人選手にも力があり、夏のセブンズ大会でも準優勝に輝くなど力のあるチームだ。12月の練習試合でも東福岡(福岡)に勝利している。
一昨季の優勝校で昨季の準優勝校、合計7度の優勝を誇るBシードの東福岡も調子が上がってきたと言えよう。選抜大会こそ初戦で目黒学院に敗退したが、夏の練習試合では桐蔭学園を圧倒し、大分東明には敗れたが、天理、石見智翠館に勝利したという。
トンガ人留学生のパワーが武器で選抜ベスト8に入った東京王者・目黒学院(東京第1)、春の選抜でベスト4に入った関東新人王者の國學院栃木(栃木)、また、選抜大会ベスト8で、単独チームで国民スポーツ大会優勝のライバル・御所実業を下して66度目の出場となった天理の3校も力がある。