俳優・鈴木福、20歳に。「僕、わりとメンタル強いんで」。現状に満足していない、もっと前へ
「あらゆる人の、記憶と心に残る俳優でありたい」
――最近は役者のお仕事以外で朝の情報番組で会社の社長さんにインタビューをされていますね。 福 小さいころから芸能関係の大人の方たちと仕事をご一緒させてもらっていますが、一般の会社の社長さんにお会いしてお話しを聞く機会がなかったのでとてもうれしいお仕事です。会社の雰囲気に触れると、社長さんが大事にしていることがわかったり、新たな発見があったりと、よい刺激になります。毎回、取材後はすっかりその会社のファンになっています。本当に勉強になっています。 ――いろんなジャンルの方に会う機会が増え、役者としての引き出しもさらに増えそうですね。今後、具体的にどんな役を演じてみたいですか? 福 「あらゆる人の、記憶と心に残る俳優でありたい」とよく話しているのですが、役者としての夢はまだ漠然としています。でも、自分にできることをもっともっと増やしていきたいです。アクションも本格的にやってみたいですし、舞台に対する熱量も上がってきています。自分が思っている以上に舞台が好きなんだということにも気づきました。 ――舞台の魅力はどんなところにありますか? 福 多くの先輩方、たとえば「マルモのおきて」でご一緒させてもらった阿部サダヲさんや古田新太さん、今年の4月に参加した地球ゴージャスの舞台『儚き光のラプソディ』(明治座)でご一緒した岸谷五朗さんや寺脇康文さんなど、舞台で活躍され、その舞台を大事にされている方たちの姿を見ると単純に「いいな」と思います。舞台でしか味わえない空気感にもっと触れていたい、舞台のお仕事関係にもっと時間を使いたいと強く思っています。 ――作品を作る側、“監督”に興味はありますか? 福 今は役者として“プレイヤーの1人”という立場でしかありません。まだ自分に自信がない状態なので監督は考えられません。とにかく今は目の前のことを一生懸命こなす日々だと思っています。
仕事と学業の両立、両方を懸命にやらないと得られないものがある
――大きな役を前にしたときや、試験の前など実はこんなことでゲン担ぎをしているということがあれば教えてください。 福 毎年、お正月には寒川神社に家族で参拝には行っていますがそれくらいですね。どんなことも自分しだいだと思っているので何かにたよるということはないかもしれません。自分が、頑張った分だけ自分に成果が返ってくる。そして、うまくいかなかったときはいつかどこかでカバーできたらいいなと思っています。 ――6月17日に発売のフォトエッセイでも福さんの活力、生命力を感じました。そのバイタリティはどこから生まれているのでしょうか? 福 まだまだやりたいことがたくさんある中で「このままじゃ終わらない」という前向きな気持ちが常にあるからかもしれません。現状に満足はしていないというか、とにかくやりたいことがたくさんあるのでクヨクヨしていられないという感じです。 ――学業と仕事の両立は大変ではないでしょうか。 福 仕事と学業の両立は苦しい面もありますが、キャンパスライフは楽しんでいます。両方をフルでやらないと厳しいので、簡単ではないなと感じています。でも両方を懸命にやらないと得られないものがあると思うので、今はとにかく目の前のことをこなしていく。そして、この時間を乗り越えられたらきっと違う道が見えてくると思うので頑張るしかないと思っています。