看護師の平均年収は高いですか?看護助手との違いや正社員・パートの割合も
パートタイマーの看護師の年収
厚生労働省が調査した「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」から、雇用形態別の賃金格差を確認します。 医療・福祉分野における非正規雇用の賃金格差は、正社員を100とすると以下のとおりになりました。 ・男性:67.6% ・女性:75.8% つまり、パートタイマーの年収はおよそ6割から7割となります。 平均年収から計算したパートタイマーの年収は、343万5432円から385万2156円となりました。 平均賃金を計算すると、26万9724円から30万2442円となります。 では、看護師と同じ職場で働くことが多い看護助手について解説します。
看護師と看護助手の違い
看護助手は、医師や看護師の指示を受けて、看護業務の補助を行います。 具体的な仕事内容は「周辺業務」と「直接ケア」に分かれます。 ・周辺業務:医療器具の洗浄や消毒、診察台のシーツ交換 ・直接ケア:患者の着替えや排泄、入浴の介助 一方、看護師は医師が治療を効果的に進められるように、採血や点滴など医師の指示を受けて実施します。 また、常に変化する患者の状態を把握して、医師の判断を助ける仕事です。 看護助手と比べて、患者の治療や処置に直接かかわります。 そのため、国家資格である看護師の免許が必要です。 看護助手は、患者の処置や治療に直接かかわらないので、資格が必要ありません。 看護助手として働いている人は、全国で13万8040人でした。 看護師の人数と比較すると、約10倍の差があります。 あくまでも看護業務を補助する役割なので、看護師が看護助手の仕事を兼任しているケースが多いといえるでしょう。 では、看護助手の年収はいくらか確認しましょう。
看護助手の年収
看護助手の平均年収は、318万4000円でした。 パートタイマーの年収は、看護師と同じく年収の約6割から7割として計算します。 その結果、看護助手としてパートタイマーで働く場合、年収は215万2384円から241万3472円となる見込みです。 ハローワークの求人では、毎月の賃金は17万8000円になります。 看護師の賃金と比較すると、看護助手の賃金は半分程度でした。 一般的な就業形態をみると、以下の通りになりました。 ・正規の職員、従業員:48.1% ・パートタイマー:40.4% ・派遣社員:17.3% ・契約社員、期間従業員:15.4% ・自営・フリーランス:1.9% ・経営層(役員等):1.9% ・アルバイト(学生以外):1.9% ・アルバイト(学生):1.9% ・その他:1.9% 看護師の場合、正社員として働いている人は全体の約8割でしたが、看護助手は全体の約5割が正社員となっています。 また、パートタイマーの割合は約4割で、正社員とパートで働く人の割合は、およそ1割しか変わりませんでした。