トイレットペーパー、1900万パックが完売…マグロだけじゃない、近大「学生発」ヒット
「大学発のオリジナル商品」というと、何を思い浮かべるでしょうか? 大学のマークが入ったボールペン……。そんな昔ながらのものではなく、いまは学生のアイデアを採り入れた、オシャレでユニークな商品が増えています。民間企業と一緒に取り組んで、健康的でおいしい食べ物も開発されています。企業側には大学と共同で商品開発することで、信頼性を高めたい狙いがあります。どんな面白い商品があるのか、紹介します。 【写真】トイレットペーパー、1900万パックが完売…マグロだけじゃない、近大「学生発」ヒット
大学発のオリジナル商品といえば、かつては大学内の売店などで売っている校章や、大学名がデザインされたボールペン、クリアファイルといった文房具が定番でした。現在は、食品からアパレル、精密機械の部品まで、さまざまな商品が販売されています。研究室と民間企業などの産学連携から生まれた商品も増えています。 これまで数百点以上の産学連携オリジナル商品を発売してきたことで知られているのが、近畿大学です。近大のオリジナル商品といえば、何と言っても有名なのは、養殖マグロ。同大学の付属施設である水産研究所が三十数年前から研究に取り組んでいます。マグロの販売やレストラン運営を行う「アーマリン近大」を2003年に設立し、大学発ベンチャーの走りともいえる会社として注目を浴びました。近大マグロの中骨だしを使った「和風焼きカレーパン」や、「中骨だしのまろやか魚介塩ラーメン」などのオリジナル商品が人気を集め、近大ブランドのファンを全国に増やしています。大阪や東京・銀座、東京駅の店舗には行列が出来ています。 もちろんマグロだけではありません。 経営学部経営学科のゼミが納豆メーカーと共同開発した「納豆屋さんのグラノーラ」も話題で、近畿大学生活協同組合のコンビニ「プラム」などでも購入できます。ニチレイフーズと開発した「アセロラぶり(R)」、経営学部の古殿幸雄ゼミが焼き肉食べ放題店と共同開発した「じゅうじゅうカルビ×近畿大学共同開発メニュー」、同学部の布施匡章ゼミが栗山米菓と一緒に若い世代に向けて企画した「たぶん日本一堅くてやみつきになるあられ」など、ユニークで新しい産学連携商品が毎月のように登場しています。 パッケージデザインは学生コンペにより決定。持ち歩きに適した小さめのサイズにし、開封チャックを付けるなど、工夫が随所に見られます。