鼻が腐りかけたことも…母の反対を押し切り、2000万でフル整形したトランスジェンダーモデルの矢神サラ「明確な目標と強い意志が必要」
◆整形の“光と影”を理解し、明確な目標と強い意志が必要
――当時の整形費用はどうされたんですか? 【矢神サラ】 骨を削ったりしていくと300~500万円かかります。当時はアパレル会社に勤務していたことで、融資をしてくれた地方銀行がありまして…(笑)。手術費用の名目で350万円を年利8%ローンで借りて整形しました。その後は、明確に計算していませんが、骨を4箇所ほど削ったり、豊胸したり、額の植毛や脱毛など、全身いろいろいなところを施術したので、総額2000万円くらいかかっています。 ――矢神さんは「目的やビジョンがある整形ならをしたほうが良い。でもそうでなければ後悔するので整形はやめた方が良い」と発信しています。 【矢神サラ】 整形は、手術を受けてから回復する間のダウンタイムが辛いんです。メンタルが弱いと痛みに耐えられず、一生心に傷が残るようなダメージがある。もちろん整形そのものが失敗するリスクもあります。私はアイドルになりたくて上京しましたが、明確な目標がありました。私は性転換手術も受けましたが、手術費用を捻出するためにショーパブやキャバクラで働くにしても、キレイな方が稼げます。「何が何でも売れてやろう」と肝っ玉が座っていて。整形の光と影を理解した上で、軽い気持ちではなく、明確な目標と強い意志があって、その痛みに耐えられるなら、お勧めしたいという気持ちです。 ――整形して後悔したことはありますか? 【矢神サラ】 基本的にはありません。ただ手術の失敗に関しては、鼻が腐りかけたことがあります。営業案件で無料で鼻を高くしてもらったのですが、ピノキオみたいになって、鼻先が右に曲がってしまって。何回か鼻を開けて削っていく中で、細菌が入ってしまって。けっこうあることみたいなのですが、鼻先の骨が溶けて豚鼻になってしまうんです。結局、別の病院で手術して腐る直前に保持できました。私はその一度だけですが、やっぱりリスクはそれなりにあると思います。それでも私の人生にとって整形は、ひとつの武器だと捉えています。